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インド・ネパールでの越境採用で1000名以上の応募から50名が内定。HUGEが考える外国人採用とダイバーシティを活かしたレストラン運営とは

  • 執筆者の写真: Masato Yano
    Masato Yano
  • 2月27日
  • 読了時間: 9分

更新日:3月3日

HUGEレストラン、GINGER GRASSにて

「その街の、鼓動が集まるレストラン。」をつくるという志のもと、リゴレット(RIGOLETTO)やモダンメキシカン(MODERN MEXICANO)など、多彩な飲食店舗を展開し、多くの顧客を魅了する株式会社HUGE(以下、HUGE)。40以上のすべての店舗で特定の化学調味料を使わないほか、従業員の規範として“HUGE 10の約束”を掲げるなど、「HUGE-ish(HUGEらしさ)」を大切にした店舗運営を行っています。


HUGEは多様性を活かした職場環境の構築を目指してグローバル人材を積極的に採用。2023年、2024年にインド・ネパールにてConnect Jobと越境採用に挑戦しました。ホスピタリティ関連学位を持つ1000名超から応募があり、50名を超える候補者が内定。入社した社員は配属先で即戦力として活躍しています。


インタビューでは、HUGEが掲げる外国人採用の方針と背景、社員への期待、さらにグローバル採用の未来像について詳しくお話を伺いました。


ゲスト:

株式会社HUGE

HR ジェネラルマネージャー

原田聡子氏(以下、原田)


営業担当・インタビュー:

フォースバレー・コンシェルジュ株式会社 

合田美緒(以下、合田)


執筆者:

Connect Job編集部 中川 莉沙、矢野 雅斗



目次





  1. ダイバーシティを活かしたレストラン運営を目指し、国境を越える採用活動を強化


── 外国人採用を始めたきっかけは何ですか?


原田: 弊社には元々外国人社員が多いこともあり、多様性のなかでレストラン運営をしたいという想いがありました。ただ、国籍にこだわっていたわけではなく、採用の一環として色々な人を受け入れたいと考えており、その一つが外国人採用だったという感じですね。


採用拡大のきっかけとなったのは、特定技能ビザができたことでした。


合田:御社には元々外国人社員が在籍していたということですが、どちらの国出身の方がいたのでしょうか?


原田:弊社の外国人社員はスリランカ出身の方が多くの割合を占めていました。社内のダイバーシティをより促進するため、採用チャネルを増やしたいとの考えもあり、今回インド、ネパールでの採用活動に踏み切りました。


── 渡航前は、今回の採用にどんな点を期待していましたか?


原田:フォースバレー・コンシェルジュ(Connect Job)さんからご提案いただき、大学でホスピタリティを専門的に学んだ人材がいること、ホスピタリティについて実践的に学ぶことができる大学があると知り、興味を持っていました。

社内でもネパール出身の人材が数名活躍しており、彼らが持つ国民性に興味をもっていました。現地採用することで理解を深め、採用につなげたいと考えていました。


    ダイバーシティに富んだメンバーと共に事業拡大したいと語る原田氏
ダイバーシティに富んだメンバーと共に事業拡大したいと語る原田氏




  1. インド・ネパール現地で、対面での面接だからこそ感じた「人生をかけて日本就職を目指す」候補者の熱量


── 今回、実際にインド・ネパール現地に渡航されてみた印象はいかがでしたか?


原田:現地に足を運んでの採用は、得られるものが非常に多かったですね。採用担当としては、やはりオンラインでは分からない候補者の熱意、生活のバックグラウンドなどを含めて自分たちの目で見て、採用したいという想いがありました。そのため、現地に行くことにこだわっていました。


実際に今回は、いわゆる「南アジア」を肌で感じることができましたし、オンラインではここまで候補者の熱量が伝わってこなかっただろうなと思うと、現地を訪問してよかったなと感じます。


合田:今回、面接を実施する以外にキャンパスツアーを実施し、現地の大学にも訪問いただきましたよね。


原田:そうですね。東南アジアには何度も行ったことがありましたが、南アジアの文化や情景は、衝撃的でした。特に、今回案内いただいたのは観光地や商業施設ではなく、彼らが実際に学んでいる場所でしたが、私たちが想像している以上の生活環境、学習環境でしたね。


気軽に海外で働きたいと考える先進国の人々とは違い、「人生をかけて日本での仕事にチャレンジしたい」という就職活動にかける想いを肌で実感しました。


また、ホスピタリティを専門的に学ぶ環境も実際に見ることができました。レストランでの接客、ホテル客室のベッドメイキングを本番さながらに実践できる施設があり、彼らの専門性の背景をより理解できました。



── 採用過程での工夫や、意識していたことはありますか?


原田:採用担当だけでなく、現場のトップの人間も渡航したことですね。キッチン・ホールそれぞれの部署から渡航してもらいました。


インド・ネパール現地で感じたことや候補者の想いを、人事だけでなく、社内に持ち帰り現場で共有してほしいと考えていましたので、事前に調整しました。


合田:採用においての視点や、面接で気をつけたことはありますか?


原田:来日することがゴールになっていないかを重視していましたね。

来日後、レストランでのキャリアビジョンが曖昧になっていないかを心配していたのですが、面接では皆さん明確に答えてくださってました。


合田:面接してみて、インドやネパールの候補者の印象は変わりましたか?


原田:候補者の方々の熱量に驚かされました。企業分析もよくされていて、弊社のホームページの隅々まで目を通して質問してくださったり、鋭い質問が来たり、その熱意が嬉しかったですね。


合田:日本語力や英語力についてはどうですか?


原田:日本語ができなくても、英語ができるかどうかは重要視しています。

弊社では業務で英語を使う場面が多いこともあり、英語の聞き取りやすさは重視する選考基準の一つでした。


  1. 即戦力として活躍する社員の、入社2か月とは思えない接客に期待が高まる


合田:採用した方が入社し始めて約2か月が経ちますね。


原田:さっそく配属先でサービスを開始しており、これからの活躍が楽しみで仕方ないなと思っています。


もちろん料理の知識はまだまだベテラン社員のレベルとまではいかないものの、料理のエッセンスを踏まえた説明ができること、自然にオーダーが取れること、そしてグラスが空いた時のサーブのタイミング等、入社2か月とは思えない業務のクオリティにとても感心しています。

他社エージェントさん経由での採用事例も耳にしていますが、即戦力としてここまで活躍している例はあまり聞かないですね。


ゆくゆくはぜひ彼らの中からマネージャー(料理長・店長)を任せられたら良いなと思っています。


どうしても日本語力にはまだ課題は残っていますが、やはり彼らは覚悟が違うなと感じています。海外採用は、未来への投資という観点でもリターンが大きいものになるだろうと考えています。



    ホール業務にあたるネパール出身の社員。入社後すぐに即戦力として活躍している。
ホール業務にあたるネパール出身の社員。入社後すぐに即戦力として活躍している。

  1. 採用エージェント フォースバレー・コンシェルジュ(Connect Job)の活用方法


── 様々なエージェントさんがいらっしゃるなかで、今回弊社にご依頼いただいた背景をお聞かせいただけますか。


原田:実は、弊社では韓国でも採用を実施したことがあります。その可能性に魅力を感じた一方で、目標人数を採用する大変さや、採用後の手続きやフォロー、住宅探しなど、越境採用の大変さを痛感しました。


今回ご提案いただき、フォースバレー・コンシェルジュ(Connect Job)さんは定着支援までワンストップでサポートいただける点に安心しました。

また、熱意や社会的意義のお話を伺い、信頼できるエージェントさんに依頼したいという想いから、ご依頼に至りました。


── ありがとうございます。実際に活用いただいたご感想をお聞かせいただけますか?


原田:心が通ったエージェントさん、といいますか、クライアント企業や求職者の想いを大切にしてくれるエージェントだなと感じています。


現地選考会ではいつも通訳として同行いただいていますが、単なる通訳にとどまらず、弊社と候補者の想いがお互いに伝わるように取り持ってくれています。なかなかできないことだと思うので、その姿勢に大きな価値を感じています。


合田:嬉しいお褒めの言葉、ありがとうございます!


原田:例えば、候補者に求人条件や企業情報を伝える際、ただ情報を羅列するだけにとどまらず、弊社の想いやビジョンをしっかりと汲み取り、まるで自分の言葉のように通訳してくださる姿勢には感動しました。


また、南アジアでは、多くのエージェントが移住に際して不当に高額な手数料を請求する中、御社が候補者から一切お金を取らずに平等な機会を提供していることを知り、その真剣な姿勢に感銘を受けています。


合田:その姿勢は弊社が創業当初から大事にしている考え方で、共感いただきとても嬉しいです。


  1. レストランの楽しさを広める仲間を増やすため、今後もグローバル採用を続けたい


── 今後のグローバル採用はどのようにお考えですか?


原田: 採用目標を達成できたと同時に一気に新入社員が増えたので、まずは彼らがきちんと、のびのびと働き、知識を習得し、HUGEで一人前として認められるように、成長環境の整備に注力したいです。

しっかり活躍し始めて、先行きが見えてきた時には、また越境での採用に挑戦したいと思います。今回の採用が成功事例として、海外採用施策の正当性について説得力が増すでしょうし、次につなげていけたらいいなという想いがあります。

── 御社にとってグローバル採用とは?


原田: レストランの楽しさを広める仲間を増やす上で、「国境や年齢は関係ない」ことを証明するものです。


入社する外国人社員の成長にももちろん期待していますが、多様なバックグラウンドを持つ方が入社すると、既存の社員にとっても刺激になりますよね。


人事と現場のトップがわざわざインドとネパールに渡航して採用活動していることも社内で話題になり、外食業界の人手不足を実感したり、自身の英語力を見つめ直したりするきっかけとなるかなと思っています。


グローバル採用は様々な刺激を生み、相乗効果を生み出していると思うので、ぜひ今後も続けていきたいです。



── 最後に、HUGEへの入社を検討している方へのメッセージをお願いします!


原田: 弊社のレストランはとても忙しく、文化の違いも併せて、外国人社員はカルチャーショックを受ける場面もあると思います。しかし、忙しいということはHUGEがそれだけお客さんに選ばれていることの裏返しでもあります。


弊社がリーディングカンパニーとしてレストラン業界を引っ張っていきたいと考える中で、最前線で活躍し、一緒にレストランを盛り上げたり、新規事業に挑戦したりする仲間の国境の壁はないと思います。


こういったことをポジティブに様々な言語で会話したいので、ホームページなどでぜひ先輩社員の話を読んで何か感じてくれたら嬉しいです!


  レストランの楽しさを広め仲間を増やす上で「国境や年齢は関係ない」と語る、原田氏
レストランの楽しさを広め仲間を増やす上で「国境や年齢は関係ない」と語る、原田氏


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