中国人の平均年収・最低賃金はいくら?日本で働く人が増加する理由や中国人とうまく仕事を進めるコツ
- numabukuro4649
- 3 日前
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経済成長を遂げている中国では、平均年収も徐々に上昇しています。それでもなお、日本での就職に関心を持つ中国人は少なくありません。その背景には、治安の良さや社会制度の透明性、子どもの教育環境、整備された職場環境といった、日本ならではの魅力があります。
この記事では、中国人の平均年収や最低賃金について詳しく解説しています。日本と中国の労働環境の違いや、中国人が日本で働く理由、中国人とうまく仕事を進めるコツもまとめました。
中国人の採用を検討している企業や人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
8.まとめ
1.中国人の平均年収に関する基本情報

中国人の平均年収は、業種や地域によって大きく異なります。北京や上海など、都市部のエリアで働く人の平均賃金は上昇傾向です。
ここでは、中国人の平均年収に関する基本情報を解説していきます。
中国人の平均年収は日本円で約240万円
世界各国の統計データを提供しているCEICによると、2023年12月時点で中国人の月収は1,392米ドルとのデータが出ています。当時の為替レート「1ドル=143.95円」で計算すると、月収は日本円で約20万円、平均年収は約240万円です。
これは都市部の労働者を対象とした平均であり、農村部を含めた全国平均ではもう少し低い水準です。
2016年時点での中国人の月収は約809米ドル、2017年時点では約824米ドルでした。チャートを見てみると、中国人の給与は上昇傾向にあることが分かります。
一方で、令和5年分(2023年)の民間給与実態統計調査によると、日本人の平均年収はの約458万円とされており、2023年時点で比較すると、中国の平均年収はそのおよそ半分となります。
業種や職種ごとの平均年収の違い
中国では、業種や職種によって平均年収が異なります。主な業種や職種ごとの平均年収データをまとめました。
業種 | 平均年収(CNY) | 平均年収(JPY) (レートは1中国人民元=20.1円) ※2025年5月11日時点 |
弁護士 | 30万~60万中国人民元 | 約602万~1,205万円 |
医者 | 24万~48万中国人民元 | 約482万~964万円 |
ITマネージャー | 30万~60万中国人民元 | 約602万~1,205万円 |
ソフトウエアエンジニア | 24万~48万中国人民元 | 約482万~964万円 |
建築家 | 18万~36万中国人民元 | 約362万~723万円 |
機械エンジニア | 12万~24万中国人民元 | 約241万~482万円 |
薬剤師 | 18万~36万中国人民元 | 約362万~723万円 |
看護師 | 9万6,000~18万中国人民元 | 約193万~362万円 |
教師 | 7万2,000~14万4,000中国人民元 | 約145万~289万円 |
倉庫管理者 | 12万~24万中国人民元 | 約241万~482万円 |
営業担当者 | 9万6,000~18万中国人民元 | 約193万~362万円 |
医者や弁護士に次いで、近年ではIT業界の収入が高めの傾向です。また、中国における高収入の三大業界は、情報発信および情報技術サービス業・金融業・科学研究と技術サービス業で、北京市や上海市などの都市部に集中しています。
地域別の最低賃金の違い
中国では、都市部と地方部で最低賃金に大きな差があります。特に北京や上海、深センなどの大都市では物価水準が高いため、最低賃金も全国平均を上回る水準に設定されています。
2024年1月以降、中国各地域の人力資源・社会保障局(日本の労働局に相当)が相次いで月額最低賃金の改定を発表しました。地域ごとの最低賃金の一例は以下の通りです。
中国の地域 | 最低賃金額(中国人民元/月) | 日本円換算(レートは1中国人民元=20.1円) ※2025年5月11日時点 |
北京市 | 2,420中国人民元 | 約4万8,600円 |
上海市 | 2,690中国人民元 | 約5万4,000円 |
天津市 | 2,320中国人民元 | 約4万6,600円 |
河北省 | 2,200中国人民元 | 約4万4,200円 |
江蘇省 | 2,490中国人民元 | 約5万円 |
深セン市 | 2,360中国人民元 | 約4万7,400円 |
広東省 | 2,300中国人民元 | 約4万6,200円 |
河南省 | 2,100中国人民元 | 約4万2,200円 |
四川省 | 2,100中国人民元 | 約4万2,200円 |
なお、為替レートを1中国人民元=20.1円で換算すると、最も高い上海市の最低賃金(2,690元)は約5万4,000円に相当します。
一方で、中国ではまだ地方との格差が大きく、特にブルーカラーや清掃職などでは最低賃金が守られていないケースも一部で報告されています。実態を把握するには、地域差や業種別の労働慣行も考慮する必要があります。
2024年に最低賃金を引き上げ
2024年、中国の複数の省・自治区では月額最低賃金の大幅な引き上げが実施されました。労働力不足や物価上昇、地域経済の成長に対応する形で、各地の人力資源・社会保障局が最低賃金の見直しを進めています。
以下は、2024年に最低賃金が改定された主な地域と、2023年以前との比較です。
中国の地域 | 2024年の月額最低賃金の改定 (中国人民元/月) | 2023年以前の月額最低賃金 (中国人民元/月) |
遼寧省 | 2,100 | 1,910 |
吉林省 | 2,120 | 1,880 |
黒龍江省 | 2,080 | 1,860 |
江蘇省 | 2,490 | 2,280 |
浙江省 | 2,490 | 2,280 |
江西省 | 2,000 | 1,850 |
河南省 | 2,100 | 2,000 |
湖北省 | 2,210 | 2,010 |
湖南省 | 2,100 | 1,930 |
雲南省 | 2,070 | 1,900 |
地域によっては、前年比で10%以上の賃上げが行われており、労働者の生活水準向上が図られています。
一方で、北京市や上海市などの大都市部では、2023年時点で既に高い最低賃金が設定されていたことから、2024年は改定が行われていません。
このように、中国では各地域の経済状況や労働市場に応じて、段階的な最低賃金の調整が進められています。
2.新卒の中国人の初任給

中国では、学歴や地域によって新卒者の初任給に大きな差があります。特に都市部では生活コストの上昇に伴い、初任給も高めに設定される傾向があります。
民間シンクタンクの調査によると、2023年に中国で大学を卒業した新卒者の平均初任給は月額5,990元でした。専門学校卒の初任給はこれよりやや低く、4,595元とされています。
学歴 | 平均月収 | 日本円換算(レートは1中国人民元=20.1円) ※2025年5月11日時点 |
大学の学部生 | 5,990中国人民元 | 約12万400円 |
専門学生 | 4,595中国人民元 | 約9万2,400円 |
2025年5月11日現在のレートで計算すると、大学の学部生の初任給である5,990中国人民元は日本円で約12万400円に相当します。
また、過去との比較でも初任給の上昇が見られます。たとえば、2021年に北京大学の卒業生約2万人を対象に行われた調査では、平均初任給は5,823元と報告されており、ここ2年でおよそ3%の上昇となっています。
このように、中国では経済成長や都市部の労働需要を背景に、新卒の初任給が徐々に上昇しています。特にIT・金融業界などの都市部企業では、平均よりも高い初任給が提示されるケースも見られます。
3.中国での生活費の目安

中国における生活費の目安がどのくらいなのか、都市部と地方で比較していきます。
項目 | 都市部 | 地方 |
家賃 | 5,000中国人民元 (約10万500円) | 1,500~2,500中国人民元 (約3万~5万円) |
水道光熱費 | 300中国人民元 (約6,000円) | 250中国人民元 (約5,000円) |
食費 | 2,000中国人民元 (約4万円) | 1,200中国人民元 (約2万4,000円) |
通信費 | 100中国人民元 (約2,000円) | 100中国人民元 (約2,000円) |
日用品 | 300中国人民元 (約6,000円) | 200中国人民元 (約4,000円) |
※レートは1中国人民元=20.1円(2025年5月11日時点)
あくまでも目安のため、個人の収入や生活水準によって異なります。しかし、北京市や上海市などの都市部は家賃や食費が高騰しやすく、地方は物価が安定しているのが特徴です。
例えば、中国の上海市では、一人暮らしのワンルームの家賃が5,000中国人民元と高めの相場になっています。
水道光熱費や通信費、日用品に関してはそれほど大きな差はありません。しかし、中国の物価は経済成長に伴って上昇傾向にあり、大都市ではその影響が目立ちます。
4.日本と中国の労働環境の違い

日本と中国とでは、以下の通り労働環境に違いが見られます。
労働環境の違い | 中国 | 日本 |
雇用形態 | フルタイムの労働者は基本的に正社員 | 正規雇用と非正規雇用 |
労働時間 | 1日8時間、毎週平均44時間 | 原則として1日8時間、1週間40時間 |
有給休暇 | 1年以上の勤務 | 6ヶ月間の継続勤務 |
社会保険制度 | 年金・医療・失業・労災・出産 | 健康保険・厚生年金保険・介護保険・労災保険・雇用保険 |
雇用形態や労働時間、有給休暇や社会保険制度の違いについて、詳しく見ていきましょう。
雇用形態の違い
日本と中国では、根底となる雇用への考え方が異なります。中国で働くフルタイムの労働者は、基本的に正社員として雇用されます。中国では、終身的身分保障を打破する目的で労働契約制度が導入されており、労働契約の期間を定めるのが一般的なようです。
最初は数年単位での有期契約でスタートし、期間が終了すると契約を更新します。一方で日本の雇用形態は、正社員や契約社員、パートタイム労働者や派遣労働者などさまざまです。
しかし、中国では地域によって法令への解釈や運用が異なる場合があります。2015年には、「国民経済と社会の発展の第十三次五カ年計画に関する中国共産党中央の提議」により、フレキシブルな就業や労働者の自主的な就業を促進することが提示されました。
つまり、「中国の雇用形態は正社員」と一概に言い切ることはできません。
労働時間の違い
中国の中華人民共和国労働法では、労働時間や休息休暇に関して以下のように定められています。
毎日の労働時間が8時間を超えず、毎週の平均労働時間が44時間を超えないようにする
週休2日制が一般的
元旦・旧正月・メーデー・国慶節・法律、法規に規定するその他の休暇祝祭日において、労働者に休暇を配置すべきである
日本の労働基準法では、労働時間の原則は1日8時間、1週間で40時間です。1日の労働時間の規定は同じですが、1週間の労働時間の規定は日本よりも中国の方が長く設定されています。
有給休暇の違い
中国では、「企業従業員年次有給休暇実施弁法」等により、有給休暇の日数が勤続年数に応じて次のように定められています。
勤続年数 | 有給休暇の日数(年次) |
1年未満 | なし |
1年以上10年未満 | 5日 |
10年以上20年未満 | 10日 |
20年以上 | 15日 |
この「勤続年数」は、現在の勤務先に限らず、過去の職歴を通算したものが対象となります。制度上は全国共通の年次有給休暇ですが、実際の運用には企業の種類によって大きな差があります。外資系企業や公務機関では比較的取得しやすい一方で、民間企業では未実施や取得困難なケースも見られます。
一方で、日本の場合、年次有給休暇の付与日数は以下のように定められています。
継続勤務年数 | 有給休暇の付与日数(年次) |
0.5年 | 10日 |
1.5年 | 11日 |
2.5年 | 12日 |
3.5年 | 14日 |
4.5年 | 16日 |
5.5年 | 18日 |
6.5年以上 | 20日 |
日本と中国の有給休暇制度には違いがあり、日本では勤続年数に応じて付与日数が段階的に増える仕組みが整備されています。
社会保険制度の違い
中国の都市部では、年金・医療・失業・労災・出産の各分野において社会保険制度があります。ただし、介護保険制度に関しては、一部都市における施行実施を除いて整備されていません。
日本の社会保険制度は、健康保険・厚生年金保険・介護保険・労災保険・雇用保険で構成されています。社会保険制度に関しては、共通する分野もありますが、制度の構成や運用において中国と日本でいくつかの違いが見られます。
※外国人労働者の社会保険加入については、下記の記事で詳しく解説しています。
5.中国人から見た日本就職・日本企業の魅力

令和6年10月末時点で、日本で働く中国人労働者の数は40万8,805人にのぼります。
ここでは、なぜ多くの中国人が日本での就職を選ぶのか、その主な理由と日本企業の魅力について4つの視点からご紹介します。
日本の職場環境や労働時間は中国企業よりホワイト
日本では、労働基準法に基づいた労働時間・休日の規定が整備されており、過剰な残業を防ぐ制度が導入されています。
これに対し、中国の一部企業では長時間労働や不明瞭な就労条件が指摘されることもあり、日本の「整った職場環境」に魅力を感じる人が多いようです。
実際には企業や業界によって差がありますが、「法律で保護されていること」自体に安心感を抱く外国人は少なくありません。
治安がよく安心して暮らせる
日本は、世界的に見ても治安の良い国とされており、2024年の世界平和度指数(GPI)では17位にランクインしています。強盗や空き巣などの犯罪も比較的少なく、安心して暮らせる環境に魅力を感じて日本での就職を希望する中国人も多く見られます。
さらに、日本では社会制度や手続きが透明で、公平性が保たれている点も、外国人にとって安心材料のひとつです。加えて、日本人は公共の場でのマナー意識が高く、礼儀や秩序を重んじる文化が根付いていることも、住みやすさの理由として挙げられます。
生活面では中国料理店も多く、食の面でも大きな不安を感じることなく、日常生活に馴染みやすい環境が整っています。
保険制度や福利厚生が充実している
日本では、労働基準法第3条により、国籍や社会的身分などを理由に差別することが禁じられており、外国人労働者にも保険制度や福利厚生が等しく適用されます。
社会保険や健康保険、年金制度などの整備は、日本で働く上での安心材料となっています。
子どもの教育環境や教育費用面のメリット
最近では、高度な専門性を持つ中国人材の間で、日本の教育制度に関心を持つケースも増えています。
特に、インターナショナルスクールの学費や医療福祉にかかる費用が北京や上海と比べて比較的安価であることは、日本で家族と暮らしたい人にとって大きな魅力です。
教育環境の整備や、地域によっては外国人支援制度もあるため、子育てとキャリアを両立させやすい国と評価されています。
中国語ビジネスが増加している
近年、日本企業の中国進出や訪日中国人観光客の回復が進み、それに伴い中国語を活かせるビジネスの需要が高まっています。
こうした流れの中で、語学力を活かしたキャリア形成の機会も広がっており、中国人にとって日本で働く魅力の一つとなっています。実際に、通訳・翻訳、カスタマーサポート、貿易事務、観光業などの職種では、中国語スキルを活かせる求人が数多く見られます。
6.中国人の働き方|日本人との違い、注意点は?

ここでは、中国人の働き方の特徴を6つご紹介します。中国人の雇用を検討している人事担当者は、日本人との違いや注意点を把握しておきましょう。
プロセスよりも結果を重視する傾向がある
中国人は、仕事においてプロセスよりも結果を重視する傾向があります。まずは60点や70点を達成することから始めて、必要に応じて修正するという仕事観です。
最終的に成果が出せるのであれば、やり方に柔軟性を持って取り組む傾向があるといわれています。日本人はどちらかというとプロセスを重視する傾向があるため、中国人とは考え方が異なります。
チームより個人で仕事を進めることが多い
中国人は、個人プレーで仕事を進めることが多いとされています。「責任者は自分だから、全ての決定権は自分にある」と責任感を持つ人も少なくありません。1人でやりきる意識が高いため、周囲への報告・連絡・相談が少ない傾向もあるとされています。
一方で日本人の場合は、チームプレーや助け合いを重視して仕事をする傾向があります。そのため、日本人からすると、中国人は協調性がないように見えることもあるでしょう。
しかし、結果に重きを置いている中国人は、仕事で実績を積んで出世するのが大事だと考える文化が根底にあります。
自己主張が強い傾向がある
中国人は、以下のように自己主張が強い傾向があります。
自分の権利をしっかり主張する
意見が食い違った時は反論する
自分が思ったことを率直に伝える
日本人はどちらかというと、発言を控えたりあいまいな言葉を選んだりする傾向があります。しかし、ビジネスにおいて自己主張をすることは大切です。堂々と発言をして改善につなげようとする中国人の姿勢は、日本人が学ぶべきポイントともいえるでしょう。
立場に関わらずフラットな関係を望む傾向がある
中国人と日本人とでは、人間関係に対する考え方が異なります。中国人の場合、上司と部下の立場でもフラットな関係を望む傾向があります。人と人とのつながりを重要視しており、取引先との関係もフラットなことが多いようです。
一方で日本人は、上下関係を前提にコミュニケーションを取る傾向があります。対等な人間関係を意識することの多い中国人は、チーム全体にアットホームな雰囲気や柔軟性をもたらしてくれるでしょう。
給与やキャリアにこだわりを持つ人が多い
中国では、仕事において成果主義の考え方が根付いています。そのため、給与やキャリアにこだわりを持っている人が多いです。
例えば、就職先を決めるに当たって、「どのようなキャリアパスを描けるのか?」「自己成長が見込めるのか?」といった点を重視する傾向があります。
昇給や昇進に対して強い意識があり、自分と周りの社員でお互いの所得や報酬を知らせ合って情報交換することも少なくありません。納得がいかない場合は、会社や上司に合理的な説明を求めることもあるでしょう。
プライベートを優先する傾向がある
中国では、家族や個人の時間を大切にする文化的な背景があり、仕事とプライベートのバランスを重視する傾向が見られます。そのため、定時退社を心がけ、家族と過ごす時間を確保する人が多く、仕事よりも私生活を優先する場面もあります。
日本では、業務が残っていれば残業をして対応する文化が根付いていますが、中国では「時間内に成果を出す」という意識が強く、業務時間外は個人の時間と捉えられがちです。
このような価値観の違いを理解したうえで、業務量やスケジュールの調整、働き方のすり合わせを行うことが、良好な職場環境づくりにつながります。
7.中国人のスタッフとうまく仕事を進める5つのコツ

日本人と中国人とでは、仕事に対する考え方や働き方が異なります。そこで、以下では中国人のスタッフとうまく仕事を進める5つのコツについてまとめました。
(1)仕事に対する考え方の違いを理解する
(2)曖昧なコミュニケーションを取らないようにする
(3)なるべく人前で叱らないようにする
(4)賞与やインセンティブできちんと評価をする
(5)翻訳・管理ツールを活用してコミュニケーションを補完
それぞれ詳しく見ていきましょう。
(1)仕事に対する考え方の違いを理解する
まずは、中国人の仕事に対する考え方の違いを理解することから始めましょう。異文化への理解は、円滑に仕事を進める上で欠かせません。
仕事観の違いを尊重し、相手の立場に立って考える姿勢が大切です。中国人の仕事観を知るために、異文化コミュニケーション研修を活用するのも良いでしょう。
(2)曖昧なコミュニケーションを取らないようにする
日本語には、「結構です」「いいです」「大丈夫です」など、曖昧な表現が多々あります。中国人は自己主張が強い傾向があるため、なるべく曖昧なコミュニケーションを取らないようにしましょう。
以下のように、要件を明確に伝えるのがポイントです。
この仕事は〇〇日までにやってください
〇〇〇の部分を△△△に修正してください
〇〇〇の作業を手伝ってください
ストレートな言葉で伝えることを意識すると、中国人とのコミュニケーションを円滑に進められるでしょう。
(3)なるべく人前で叱らないようにする
中国人はプライドが高いといわれています。そのため、仕事上で何かミスをしても、なるべく人前で叱らないようにしましょう。
中国人に対して人前で叱る行為は、信頼関係が損なわれたりモチベーションが下がったりする恐れがあります。仕事に関して注意する際は、「相手だけに伝える」という点を意識してみてください。
(4)賞与やインセンティブできちんと評価をする
中国人は、給与やキャリアにこだわりを持つ傾向があります。そこで、仕事で成果を出した人には、賞与やインセンティブできちんと評価しましょう。
中国人にとって、昇給や賞与が期待できない環境では、自分の能力が正当に評価されている実感を持つことができません。自分の成果が評価されないと、仕事に対するモチベーションが下がりやすいので注意してください。
(5)翻訳・管理ツールを活用してコミュニケーションを補完
中国人スタッフとの円滑なコミュニケーションや業務連携を図るためには、デジタルツールの活用も有効です。例えば、以下のようなツールが役立ちます。
翻訳ツール
言語の違いによる認識のズレを防ぎ、日常的なやり取りの精度を高める
プロジェクト管理ツール
タスクや進捗状況を可視化でき、チーム全体の情報共有や連携がスムーズに
こうしたツールを状況に応じて適切に使い分けることで、リアルタイムでの情報伝達や理解の促進につながります。
8.まとめ
中国人の平均年収は、日本円で計算すると約240万円です。多くの地域では年々最低賃金が上がっていますが、日本と比べると低い傾向があります。
そのため、高収入を得る目的で、日本で働こうと考える中国人は増えました。しかし、日本人と中国人とでは、仕事に対する考え方や働き方が異なります。
これから中国人の採用を検討している企業は、日本人との仕事に対する考え方の違いを理解し、なるべく率直なコミュニケーションを意識してみましょう。自社で進めるのが難しければ、ぜひConnect Jobを活用してみてください。
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