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台湾人の文化・国民性、在日台湾人の推移は?日本とのマナーの違いも紹介

  • numabukuro4649
  • 2 日前
  • 読了時間: 13分

台湾人の文化・国民性、在日台湾人の推移は?マナーの違いも紹介

親日国として知られている台湾は、日本や中国の文化の影響を大きく受けています。そのため日本と似ている部分だけでなく、台湾ならではの文化などもあります。


そこで、この記事では台湾人の文化や国民性、性格や価値観についてまとめました。台湾と日本のマナーの違いや、在日台湾人の推移も解説しています。


台湾の文化を知り、台湾人を採用したいと考えている企業や人事担当者は、ぜひ参考にして下さい。

目次


1.台湾の基本情報|人口・平均年齢・公用語は?

台湾の基本情報

国名

台湾(Taiwan)

首都

台北市

面積

約3万6,000平方km

人口

約2,342万人

公用語

台湾華語

民族

原住民族や漢民族など

宗教

仏教、道教、キリスト教

平均年齢

45.06歳

主要な祝日

・春節(旧正月)

・平和記念日

・清明節


台湾は、中国大陸と南西諸島の間に位置している国です。豊かな自然や文化に恵まれており、親日家が多いことで知られています。


まずは台湾の地理や気候、人口や公用語などの基本情報から見ていきましょう。


地理は東西が狭く南北に長いのが特徴

台湾は、太平洋西岸に位置している東アジアの島々のひとつです。地理は東西が狭く南北に長いのが特徴で、島の3分の2近くは高山や林地で構成されています。


島の総面積は約3万6,000平方kmで、日本の九州と比べてやや小さめです。国土の中央を傾斜が険しい山脈が縦断しており、東部は平野が少なくて大きな都市がありません。


標高3,000メートルを超える峰は200ヶ所近くもあり、大自然の山林を楽しむ人々が多く見られます。



北部は亜熱帯、南部は熱帯気候

台湾の気候は、北部が亜熱帯、南部が熱帯気候です。基本的には1年を通して温暖で、平均気温は約16℃~28℃で推移しています。


日本のように明確な四季はないものの、以下のような季節ごとの特徴があります通りです。


  • 3月~5月:比較的過ごしやすい時期で、5月は雨が多くなる

  • 6月~9月:梅雨が明けると気温や湿度が上がり、日中は30℃近くになる

  • 10月~11月:気温が下がり始めて過ごしやすい時期になる

  • 12月~2月:寒波に襲われることがあり、気温が下がって曇りの日が多くなる


6月から8月にかけては時折、台風が通り過ぎることがあります。


人口は約2,342万人、民族は原住民族と漢民族

台湾の人口は、2024年1月時点で約2,342万人です。首都の台北市には、約250万人が住んでいます。



台湾の民族構成は、全体のおよそ95~96%を漢民族(ホーロー人、客家人、外省人など)が占めています。加えて、台湾政府により公式に認定されている原住民族が約2.5%、さらにベトナムや中国本土などからの移住者で構成される「新住民」が約1.1%とされています。


公式によると、台湾の原住民族には以下の16の民族が認められているようです。

原住民族

人口

暮らしている地域

アミ族

約17万5,000人

東部の縦谷や海岸地域

タイヤル族

約7万5,000人

北部の山岳地帯

ブヌン族

約4万9,500人

中部や東南部の山岳地帯

カバラン族

約1,100人

東部

パイワン族

約8万4,500人

南部の中央山脈

プユマ族

約1万1,100人

台東県

ルカイ族

約1万1,500人

高雄や台東の各県

サイシャット族

約5,600人

新竹県や苗栗県

サキザヤ族

約5,000人~1万人

花蓮県

セデック族

約6,000人~7,000人

台湾中部山脈

サオ族

約600人

日月潭中央のラル島

タロコ族

約2万4,000人

花蓮県や南投県

ツオウ族

約6,500人

南投県や嘉義県

ヤミ族

約3,500人

東部の蘭嶼

サアロア族

約400人

高中里や桃源里

カナカナブ族

約520人

楠梓仙渓の流域


このように見てみると、台湾は多民族で構成されており、独自の文化や言語で成り立っていることが分かります。


公用語は北京語をベースにした台湾華語

台湾の公用語は台湾華語で、北京語をベースにしています。「国語」とも呼ばれており、歴史上では1940年代から使用が開始されました。


当時の中国で話されていた北京語に加えて、台湾語(閩南語)や日本語が混ざって台湾華語が生まれています。台湾では他にも原住民諸語などが使われていますが、全土で通じる標準語は台湾華語です。


代表的な食文化は伝統的な中華料理

台湾の代表的な食文化は、中国南部の福建省などの伝統的な中華料理です。四川料理のような辛い味付けとは違い、塩分控えめで素材の味を活かした料理が好まれています。


また、台湾人の食生活は外食が主流です。朝から多くの店舗や屋台が営業しており、テイクアウトで購入して家や職場で食べます。


主要な祝日、春節(旧正月)について

台湾の主要な祝日は、旧正月に当たる春節です。家族や友人と新年を祝う、台湾最大の伝統行事といっても過言ではありません。


春節は旧暦に基づいて決まるため、毎年日程が変わります。通常は1月下旬から2月中旬の間で、元旦の「初一」から7日間続きます。日によって異なる行事や風習が行われているのが特徴的です。


2.台湾人の5つの特徴|性格や価値観、国民性は?

台湾人の5つの特徴

ここでは、台湾人の5つの特徴を解説していきます。


  • (1)温暖な気候による影響でポジティブでフレンドリーな人が多い

  • (2)他国の文化を積極的に受け入れようとする

  • (3)中国と文化的共通点を持ちながらも、独自の個人主義的な価値観が育まれている

  • (4)長期休みやイベントを共に過ごすほど家族思いの人が多い

  • (5)歴史的背景によってアジア随一の親日国とされている


台湾人の性格や価値観、国民性を詳しく見ていきましょう。


(1)温暖な気候による影響でポジティブでフレンドリーな人が多い

地域によって異なりますが、台湾は1年を通して温暖な気候の国です。その影響により、南国特有のポジティブさやフレンドリーさを持つ人が多いとされています。


初対面でも、気さくに話しかけてくる人が少なくありません。人と人との距離が近く、寛容な性格だといわれています。


また、台湾人は親切で助け合いの精神を持っているため、困っている人を見かけた時に手を差し伸べることが多いでしょう。


(2)他国の文化を積極的に受け入れようとする

台湾人は、他国の文化を積極的に受け入れようとする柔軟な人が多い傾向があります。異文化の受け入れに対して、あまり抵抗がないようです。


また、台湾人は他人の評価や視線を気にし過ぎない人が多いといわれています。自分らしさを持って大切にするのが一般的なようです。日本人は他人と比較してしまう人が多いため、このような台湾人の性格は見習いたい点だといえるでしょう。


(3)中国と文化的共通点を持ちながらも、独自の個人主義的な価値観が育まれている

さまざまな民族が暮らしている中国では、自分の意見や価値観を相手に伝えるために、自己主張の強い人が多い傾向があります。


台湾の人口のほとんどは漢民族です。中国と文化的共通点を持っていますが、独自の個人主義的な価値観が育まれています。集団でいるよりも、プライベートを重視する傾向があるようです。


また、相手に対して率直に褒めたりアドバイスをしたりするのは、台湾人ならではのコミュニケーションです。日本人の感覚からすると驚くことが多いのですが、台湾人は自分の考えや意見を大切にしています。


※中国人の文化や国民性については、こちらの記事で詳しく解説しています。



(4)長期休みやイベントを共に過ごすほど家族思いの人が多い

台湾では、家族を大切にする文化が根付いています。春節(旧正月)などの長期休みやイベントでは、家族一緒に過ごすのが一般的です。


絆を重んじたり家族の意見を尊重したりと、家族思いの人が多い傾向があります。ここでいう家族とは、血縁関係にある人だけではなく親戚や友人、彼氏や彼女が家族の集まりに参加することもあります。


(5)歴史的背景によってアジア随一の親日国とされている

台湾は、アジアの中でも親日国だとされています。2024年度の台湾における対日世論調査によると、全ての年齢層で70%以上の台湾人が「台湾を除いて日本が最も好き」と回答していました。



台湾と日本の友好的な結びつきは、歴史的背景が大きく関係しています。1945年に日本が台湾を返還した際に起こった弾圧により、台湾人は日本統治時代の平穏な日々に思いを寄せるようになったといわれています。


また、台湾では日本のアニメやドラマなどの文化が人気です。趣味や関心の延長によって、日本での就職を希望する台湾人が増えていると考えられます。


3.台湾の歴史や文化

台湾の歴史や文化

台湾はその昔、中国の本土とは別個の文化圏にありました。南部の台南の外港にタイオワンと呼ばれる場所があり、その地名が由来で「台湾」になったようです。


19世紀から20世紀にかけての台湾の歴史は、日本統治時代と中華民国統治時代に大きく分けられます。日本統治時代は、1895年から1945年まで続きました。1895年の下関条約で日本の統治が始まり、太平洋戦争では日本軍の南進の基地とされています。


1945年の第二次世界大戦の終戦により、日本は台湾を放棄して中華民国統治時代に入りました。1987年の戒厳令の解除を中心に、台湾では国民党の独裁から民主化への道を歩み始めることになります。


以上のような歴史的背景によって、台湾は他国の文化の影響を大きく受けています。原住民文化・日本文化・中華文化が交錯し、多種多様で豊かな文化が育まれてきました。


中でも、台湾の食文化は特徴的です。外食が主流の台湾では、屋台が1年中オープンしています。屋台では、庶民的な家庭料理をベースにした台湾料理が楽しめます。


また、日常生活の観点で見てみると、台湾は時間に対して大らかな文化です。時間厳守の考えが根付いている日本人と比べて、台湾人はあまり厳密ではない傾向があります。


多文化が共生している台湾では、異なる価値観への柔軟性が見られます。


4.台湾人の宗教事情

台湾人の宗教事情

台湾では、多くの人が特定の宗教を信仰しています。以下では、台湾人の宗教事情について詳しくまとめました。


約半数の人が仏教・道教・儒教が融合した民間信仰を信奉している

台湾はさまざまな宗教信仰を有しており、約半数の人は民間信仰を信奉しているとされています。


仏教・道教・儒教が融合した台湾の伝統的な民間信仰です。台湾人にとって神は身近な存在のようで、灶神(かまど神)や土地公(土地神)などが祀られています。


台湾では、戦後に宗教への観念が寛大になりました。その影響によって、1つの神殿に異なる神が同時に祀られるようになっています。


他にもさまざまな宗教が信仰されている

台湾では、台湾民間信仰以外にもさまざまな宗教が信仰されています。例えば、キリスト教やモルモン教、イスラム教やヒンドゥー教などです。


アメリカの調査機関であるビュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)によると、宗教的多様性指数において世界第2位に位置していると報告されています。



宗教の自由が認められている台湾では、人々の暮らしに密接に関係していると考えて良いでしょう。


5.台湾と日本のマナーの違い

台湾と日本のマナーの違い

台湾と日本とでは文化が異なります。そのため台湾人の労働者を雇用する際は、台湾ならではのマナーやタブーについて知っておかなければいけません。


生活の観点における違い


生活の観点で見てみると、台湾にはトイレットペーパーを流せないトイレがあります。「トイレの配管が細い」「水圧が弱い」など、理由は場所によってさまざまです。


近年では、トイレットペーパーを流せるトイレも増えてきています。しかし、「トイレの横にゴミ箱が設置されている」「紙を流してはいけないとの張り紙がある」という場所では、十分に注意しなければなりません。


食事の観点における違い


台湾の食文化には、日本と似ている点もありますが、異なるマナーや風習も存在します。たとえば主食はお米や麺類で、箸を使うスタイルは日本と共通していますが、食事中のふるまいや雰囲気には違いが見られます。


台湾で見られる代表的な食習慣・マナーの違いは以下の通りです。


  • テイクアウトを前提にした屋台が多く、夜市で食べ歩きをする

  • お店ではあたたかいお茶が出てくることが多い

  • 食事の食べ残しが失礼という認識がない

  • 会話の節目や盛り上がったタイミングで、食事中に何回も乾杯をする

  • 位の高い人や客人よりも先に食べ物を食べてはいけない


全体的に、台湾の食事マナーは日本ほど厳格ではありませんが、文化的な背景を理解したうえで配慮を示すことが、円滑な関係づくりに役立ちます。


6.台湾人から見た日本人の印象

台湾人から見た日本人の印象

親日国とされている台湾では、日本人への印象が良い傾向があります。2024年に実施された対日世論調査において、日本に対して以下のイメージを持っているとのデータが出ていました。

日本へのイメージ

割合(複数回答可)

自然が美しい

62%

豊かな伝統と文化を持つ

59%

決まりを守る

56%

経済力・技術力が高い

42%

平和

34%

民主的

31%

国際社会に貢献している

14%

クール・おしゃれ

9%

影響力を失いつつある

5%

閉鎖的

4%


マイナスの意見もありますが、全体的に日本への印象が良いことが分かります。また、台湾人は日本の観光や食文化、伝統文化や自然に関心があるようです。


7.台湾人は日本にどれくらい在留している?

ここでは、日本に在留している台湾人の人数について解説していきます。「在日台湾人」「技術・人文知識・国際業務」「新規入国者数」の項目に分けて、推移を見ていきましょう。


在日台湾人の推移【増加傾向にあり】

2015年末から2024年末にかけての在日台湾人の推移は、以下の通りです。

2015年末の在日台湾人は4万8,723人、2019年末は6万4,773人と右肩上がりで増えていることが分かります。新型コロナウイルスが流行した2020年から2022年にかけて、やや減少しました。


しかし、2024年末は7万147人と過去最大の数値になっています。


技術・人文知識・国際業務の在留人数の推移【少しずつ増えている】

技術・人文知識・国際業務として在留している台湾人の推移は、以下のグラフの通りです。

在留資格の技術・人文知識・国際業務は、専門性を活かした就労を目的としたものです。略して、「技人国」と呼ばれています。


2020年末の1万3,654人を境にして、技人国の在留人数は2021年から2022年にかけて減少しました。しかし、その後は2023年末の1万3,832人、2024年末の1万5,513人と少しずつ増加しいることが分かります。


台湾人の新規入国者数の推移【令和6年時点で韓国に次いで多い】

新規入国者数とは、日本への初めての入国時に在留資格を受けて上陸を許可された人の数を指します。台湾人の新規入国者数の推移は、以下のグラフの通りです。

2020年から2022年にかけては、新型コロナウイルスによる影響で台湾人の新規入国者数は減りました。しかし、2023年は407万3,135人、2024年は569万4,941人と大幅に増えています。


令和6年時点での国別の新規入国者数を見てみると、台湾人は韓国人に次いで多いことが分かります。

国籍

外国人新規入国者数

対前年増減率

韓国

862万9,185人

26.7%

台湾

569万4,941人

39.8%

中国

548万5,060人

174.6%

アメリカ

266万5,704人

33.0%

中国(香港)

255万7,150人

26.0%

タイ

112万9,627人

15.1%

オーストラリア

90万7,714人

50.1%

フィリピン

76万7,366人

31.2%


在留資格別では、ほとんどが観光客などに与えられる短期滞在が占めています。


8.まとめ

台湾の文化は中国を主体にしつつも、日本文化による影響も受けています。歴史的背景によって、多種多様で豊かな文化が育まれてきました。


台湾人の性格や国民性は、「フレンドリーな人が多い」「自己主張が強い」「家族思いの人が多い」などの傾向があります。台湾人を雇用するに当たって、どのような文化で育ってきた人なのか知ることは大切です。


近年では、在日台湾人の人数が右肩上がりで増えています。当記事を参考にして台湾人の文化や性格を知り、採用の計画を立ててみてはいかがでしょうか。


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