中国人の文化・国民性・性格は?在日中国人の推移や日本人とのマナーの違いも解説|外国人・グローバル人材採用|Connect Job
- numabukuro4649
- 2 日前
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中国は多様性に富んだ国で、日本とは文化や国民性が違います。観光に行ったり一緒に働いたりするに当たって、どのようにコミュニケーションを取れば良いのか迷っている人はいませんか?
この記事では、中国人の文化や国民性、性格や宗教事情についてまとめました。日本人とのマナーの違いや、在日中国人の推移も解説しています。
中国人の雇用を検討している企業や人事担当者は、ぜひ参考にして下さい。
目次
3.中国の歴史・文化
4.中国人の宗教事情
7.まとめ
1.中国の基本情報|人口・平均年齢・公用語は?

国名 | 中国(中華人民共和国、People's Republic of China) |
首都 | 北京 |
面積 | 約960万平方km |
人口 | 14億828万人(2024年12月時点) |
公用語 | 中国語 |
民族 | 漢民族および55の少数民族 |
宗教 | 仏教、イスラム教、キリスト教など (無宗教が多数) |
平均年齢 | 40.1歳 |
主要な祝日 | ・春節(旧正月) ・清明節 ・労働節(メーデー) ・端午節 |
中国(中華人民共和国)は、アジア大陸に広大な面積を持つ国です。首都の北京には、世界遺産の万里の長城や天安門広場など、さまざまな観光スポットがあります。
まず、中国の地理や気候、人口や公用語などの基本情報から見ていきましょう。
・地理は急峻な古期造山帯が特徴的
中国はアジア大陸の東部に位置しており、急峻(傾斜が急で険しい)な古期造山帯が特徴的です。インド半島がユーラシア大陸に衝突して再隆起し、標高が高くなりました。
陸地面積は約960万平方kmと広大で、ロシア・カナダ・アメリカに次ぐ世界4番目(水域を含めた統計)の大きさです。
東は朝鮮民主主義人民共和国、北はモンゴルやロシア、西はインドやネパール、南はミャンマーやベトナムなど、さまざまな国と隣接しています。
・気候は全体的に大陸性モンスーン気候に属する
中国の気候は、全体的に大陸性モンスーン気候に属しています。大陸性モンスーン気候とは、季節風による影響を強く受けやすい気候のことです。
しかし、中国は国土が広大なため、地域によって気候が異なります。
チベット高原などの山岳地帯:高山気候
遼寧省などの東北地方:大陸性冷帯気候
黄河や揚子江流域の華中:温帯モンスーン気候
広東省や福建省などの華南:亜熱帯モンスーン気候
また、寒暖差が非常に大きいのが特徴的です。首都の北京の場合、夏場の平均気温は26°C〜27℃前後、冬場は-1°C〜-3℃前後まで落ち込みます。
・人口は14億人超え、民族は漢民族が主体
中国政府は、2024年時点で人口の推計が14億828万人になったと発表しました。前年度と比較してみると、139万人程度減少しています。総人口はインドに抜かれたものの、世界で2番目に人口が多い国です。
中国の民族は漢民族が主体で、総人口の約92%を占めています。漢字を使ったり、儒教や仏教を信仰したりと、長い歴史を誇る民族です。他にも、中国では55の少数民族が暮らしています。
・公用語は中国語(普通話)
中国の公用語は中国語です。どのような地域でも使えるようにした言語を「普通話」と呼び、全国の学校や職場で使われています。
しかし、中国語といっても多種多様で、代表的な言語は以下の通りです。
北京語:主に首都の北京で使われている
東北語:東北地方で使われていて訛りが少ない
広東語:広東省を中心に使われている
四川語:四川で使われていて独特のイントネーションを持つ
上海語:上海を中心に使われている
台湾語:台湾周辺で使われている
中国で話されている言語は、非常に多いことが分かります。
・食文化は地域によって大きな違いあり
国土の広い中国では、地域によって食文化に大きな違いがあります。地域ごとの多様性や歴史の深さによって、世界的にも独特な位置付けです。
ここでは、代表的な中華料理を地域別にご紹介します。
北京料理:北京ダックやジャージャー麺が代表的で、比較的味付けが濃い
四川料理:マーボー豆腐や担々麺が代表的で、香辛料を使う料理が多い
上海料理:上海蟹や小籠包が代表的で、比較的味付けが薄い
広東料理:焼売やワンタン麺が代表的で、比較的あっさりとしている
一般的に、中国では前菜以外で冷たい食べ物を好まない傾向があります。火を通したものやあたたかい食べ物が基本です。
・歴史的背景について
中国の歴史は長く、石器時代から現代に至るまで5000年以上を誇ります。時代が変わるにつれて、殷・隋・唐など国名が頻繁に変化しているのが特徴です。
現在の中華人民共和国は、1949年10月1日に建国されました。その後は、共産主義の安定した時代に入ります。
・主要な祝日、春節について
中国の主要な祝日は、春節です。春節とは、中華圏における旧暦の正月(旧正月)のことです。
家族や友人と再会して新年を祝ったり、特別な旅行や体験を楽しんだりと、人によって過ごし方が異なります。春節期間中の2024年2月の訪日中国人は45万9,463人、2025年2月は72万2,700人とのデータが出ていました。日本だけでもこの人数のため、多くの中国人が海外旅行へ出かけていることが分かります。
また、春節は中国の旧暦に基づいているため、毎年日にちが異なります。
2.中国人の特徴|性格や価値観、国民性は?

ここでは、中国人の性格や価値観、国民性が日本人とどのように違うのか見ていきましょう。
子どもの世話を多世代で行うなど家族を大切にしている
中国人は、両親を敬って家族を大切にする人が多い傾向があります。これは恐らく、古代中国に起こった孔子の思想に基づく教えの儒教によるものだと考えて良いでしょう。
具体的には、多世代で子どもの世話を支え合ったり、教育に対して強い関心を持ったりします。日本人も家族を大切にする人が多いのですが、中国人は祖父母・両親・子どもを家族成員と考えているようです。
家族だけではなく仲間も大切にするのが、中国人の国民性といえるでしょう。
多民族国家のため自己主張が強い傾向がある
中国は、総人口の約92%の漢民族と55の少数民族で成り立っている多民族国家です。生まれた地域によって文化や習慣が異なり、お互いの常識が通じないことも少なくありません。
そのため、中国人は自己主張が強い傾向があります。日常生活でもビジネスでも、自分がどのような人間なのか意見や考えをはっきりと伝えることが多いようです。
日本人は地域によって文化や習慣にそれほど大きな差はなく、自己主張が控えめな人が多いとされています。日本人の中には、「中国人はわがまま」とネガティブに捉える人もいるでしょう。
しかし、中国人のコミュニケーション方法は、他人に自分のことを理解してもらうためのポジティブな行動だと考えることができます。
IT化が進んでいることから効率を求める人が多い
中国では、北京や上海などの都市部を中心にIT化が進んでいます。IT化による影響は、日常生活にも根付いているのが特徴です。
例えば、スマホ決済やAI技術など新しいサービスが登場すると、年齢を問わず積極的に受け入れられている傾向があります。このことからも、中国人は効率を求める人が多いといわれています。
中国人の効率を求めて行動する国民性は、ビジネスの観点でも大きな強みです。
地域によって国民性や性格に違いが見られる
中国人は、家族思いの人や自己主張が強い人が多いとされています。しかし、広大な面積を持つ中国では、地域によって国民性や性格に違いがあります。
以下では、中国人の特徴を北京・上海・広東省・福建省とエリア別でまとめました。
北京:急速な近代化による影響で経験豊かな人が多い
北京は中国の首都で、2023年末時点での人口は2,185万8,000人です。
急速に近代化が進んでいることもあって、北京に住んでいる中国人は経験豊かで広い知識を持っている傾向があります。「教育や政治に関心がある」「教養がある」といった人が多いのも特徴のひとつです。
上海:ビジネス都市であることから要領が良い人が多い
上海は長江河口に位置している中国最大の都市で、人口は2022年末で2,475万8,900人とのデータが出ています。
近年では経済成長が著しく、中国の発展を支えたビジネス都市です。そのため、上海人は要領が良くて賢い人が多い傾向があります。
ビジネスにおいて利益最優先で考えている人は、大きな成功を残しているでしょう。
広東省:対外貿易の重要な拠点のため、エネルギッシュな傾向がある
広東省は中国南部の沿岸部に位置しており、対外貿易の重要な拠点です。2022年末時点で、1億2,656万8,000人の人口を有しています。
広東省に住む中国人は、エネルギッシュな傾向があります。お金を稼ぐために、熱心に働いている人が多いようです。
福建省:色々な国に移り住んでいることから外部への適応能力が高い
福建省は、中国の南東に位置している沿岸沿いの都市です。2023年時点で、4,183万人の人口を有しています。
多くの福建人が華僑としてさまざまな国に移り住んでいるようです。その影響もあって、外部への適応能力が高い人が多いとされています。
3.中国の歴史・文化

古代中国の歴史は、紀元前2070年~1600年の夏王朝に遡ります(伝承上の年代で学術的確定はなし)。14代にわたる17人の王によって、500年間ほど続きました(代数は諸説あり)。
その後は、殷(いん)・周(しゅう)・秦(しん)・漢(かん)・三国時代(魏・蜀・呉)など、時代が変化するにつれて国名が頻繁に変わります。
1911年10月の辛亥革命によって、清の支配が終わって中華民国が成立しました。1949年になると中華人民共和国が建国されて、中国は共産主義の安定した時代に入ります。
中国において、国家主席となった毛沢東は建国の父とされています。1976年に毛沢東が死去した後は、改革開放政策が始まって市場経済への移行が進みました。
そんな長い歴史を持つ中国には、多様で豊かな文化があります。例えば、お茶や陶磁器などの日用品、儒学や仏教などの文化は中国から日本へ伝わってきました。
地域によって食文化が違ったり、季節の行事を大切にしたりするのも、中国文化の特徴のひとつです。
4.中国人の宗教事情

国によって、信仰されている宗教には偏りがあります。以下では、中国人の宗教事情についてまとめました。
特定の宗教に属さない無宗教の人が多い
Pew Research Center(ピュー・リサーチ・センター)によると、中国は無宗教の人が多いようです。
宗教が人生において、「非常に重要」「どちらかといえば重要」と回答した中国の成人はわずか13%とのデータが出ています。
多くの中国人が無宗教と回答しているのは、今の利益に合わせて神を信仰する慣習を持つ傾向があるからだと考えられています。毎年神社に行ってお参りをする人でも、何を信仰しているのか聞かれたら戸惑ってしまうでしょう。
このように考えると、中国人と日本人の宗教観は似ている部分があります。
5つの宗教の信仰は政府が公認している
中国で無宗教の人が多いのは、国で禁止されているからではありません。中国政府は、次の5つの愛国宗教協会に所属する宗教団体を公認しています。
仏教
道教
イスラム教
カトリック
プロテスタント
ただし、聖職者の任命や資金援助に関しては、政府によって監視されているようです。
5.中国と日本のマナーの違い

中国と日本とでは、マナーに大きな違いがあります。中国へ旅行に行く時だけではなく、中国人のスタッフと一緒に仕事をする際も、国の文化について知っておくのは大事です。
生活の観点で見てみると、交通の実態に違いがあります。中国の交通法規(道路交通安全法など)では、車両が歩行者に道を譲ることが義務付けられていますが、現場では自動車の方が優先されがちです。
一方で、日本では道路交通法によって歩行者が優先だと規定されています。実態は歩行者優先が徹底されていないと指摘を受けることもありますが、交通ルールを守って生活している人が多いでしょう。
食事の観点で見てみると、中国では以下のような独自のマナーや風習があります。
キレイに残さず食べるのではなく、一口分程度残す
一度口に入れた魚の骨やエビの殻は、テーブルの上に置く
ラーメンや蕎麦などの麺類を食べる際に、音を立ててはいけない
目上の人(祖父母や上司)が箸をつけてから、他の人が食べ始める
料理を少しだけ残すのは中国ならではのマナーです。「なるべく残さずに食べましょう」と育ってきた人が多い日本人とは異なります。
6.中国人は日本にどれくらい在留している?
令和6年末における在留外国人の人数は、376万8,977人と過去最高を更新しました。
中国人が日本にどれくらい在留しているのか、「在日中国人」「技術・人文知識・国際業務」「新規入国者数」の項目に分けて見ていきましょう。
在日中国人の推移【令和6年末時点の在留外国人は中国人が最多】
日本に在留している在日中国人の推移は、以下のグラフの通りです。
2015年末時点では、在日中国人の人数は66万5,847人でした。その後は右肩上がりに増え続け、2024年末の人数は87万3,286人です。令和6年末における国籍別の在留外国人数を見てみると、中国人が最多だと分かります。
国籍 | 在留外国人数 | 前年度比 |
中国 | 87万3,286人 | +5万1,448人 |
ベトナム | 63万4,361人 | +6万9,335人 |
韓国 | 40万9,238人 | -918人 |
フィリピン | 34万1,518人 | +1万9,472人 |
ネパール | 23万3,043人 | +5万6,707人 |
このまま100万人に達する日もそう遠くないといわれています。
技術・人文知識・国際業務の在留人数の推移【ベトナム人に次いで中国人が多い】
技術・人文知識・国際業務における中国人の在留人数の推移は、以下のグラフの通りです。
技術・人文知識・国際業務のビザは、略して技人国と呼ばれます。2020年末時点で、中国人の技人国の在留人数は8万8,662人でした。その後は、2021年末で8万1,221人、2022年末で82,502人と減っています。
しかし、2024年末には10万3,622人まで増えました。技人国のビザを持つ中国人数は、10万8,334人のベトナム人に次ぐ第2位です。在日ベトナム人の推移については、下記のページで詳しく解説しています。
中国人の新規入国者数の推移【コロナ以降に大幅に増えている】
最後に、中国人の新規入国者数の推移を見ていきましょう。
2021年時点における中国人の新規入国者数は、新型コロナウイルスによる影響で1万9,374人まで減少しました。しかし、その後は2023年時点で199万7,492人、2024年時点で548万5,060人と大幅に増えています。
中国以外の国籍の新規入国者数も増えており、円安による影響なのではと考えられています。
7.まとめ
中国人には、家族を大切にする文化や価値観があります。両親を敬い、家族のために行動する人は少なくありません。
しかし、約960万平方kmの面積を誇る中国は、地域によって国民性が異なります。そのため、中国人の雇用を検討している企業は、その人がどのエリア出身なのか考えるのが大事です。
近年では、日本に在留する中国人の人数が増えました。ぜひ当記事を参考にして中国人の文化や性格を把握し、採用計画を立ててみて下さい。
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