【ASEAN選考会レポート】東南アジア現地で外国人採用を行うメリットは?参加企業の業界・業種、内定者・企業様の声をご紹介
更新日:2024年12月16日
日本企業における「外国人採用」の重要性は年々高まっています。
特に、労働力不足やグローバル化の進展を背景に、東南アジア(ASEAN)地域からの新卒・第2新卒採用が注目されています。この地域は豊かな潜在力を持つ若手人材が多く、ITエンジニアや総合職を中心に、多様な業界で採用が進んでいます。
2024年9月、インドネシアのジャカルタにてASEAN現地選考会「Connect Job ASEAN 2024 in Jakarta」を開催しました。今年は、企業3社、学生25名が参加。バンドン工科大学、インドネシア大学、ガジャマダ大学など、インドネシアでもトップレベルの大学の学生から応募がありました。
弊社が10年以上支援しているASEAN地域での採用。本記事ではメリットや選考会の詳細、実際の採用事例を通じて、東南アジアからの人材採用の可能性と成功のポイントを掘り下げていきます。
目次
1. 東南アジア(ASEAN)からの新卒・第2新卒採用:外国人ITエンジニア・総合職採用が注目される理由
近年、東南アジアからの新卒・第2新卒採用に注目が集まっています。労働力不足の解消とグローバル化の推進の後押しもあり、ITエンジニアや総合職における外国人採用は採用担当にとって欠かせない採用施策になりつつあります。
中小企業、製造業、ホスピタリティ業界においても、現地に精通した優秀な人材を確保することで、国内外での競争力が強化されることが期待されています。
東南アジア地域出身の人材は、柔軟な働き方や新たな視点をもたらすだけでなく、日本市場の特徴にも対応しやすいポテンシャルを持っています。日本国内と同水準の給与での雇用条件に魅力を感じる東南アジアの若手人材は多く、採用ポテンシャルのある地域としても魅力です。
2. ASEAN選考会の概要と2024年参加企業の業界や業種
Connect Jobでは、東南アジアからの優秀な人材を発掘するために、現地での選考会「ASEAN選考会」を2014年から10年に渡り開催しています。これまで、インドネシアやシンガポールなど様々な国で開催して参りました。
選考会は2日間で、日本企業が選考会会場に集まり、企業説明会と面接会を実施します。選考フローにもよりますが、その場で内定が出るケースもあります。
日本企業は現地の直接学生に会って採用活動、採用プロモーションができるほか、学生の温度感を肌で感じることが大きな魅力です。
過去には、サービス・宿泊業界(リゾートホテル等)、航空業界、運送業界、BtoBメーカー、BtoC消費財メーカー、技術派遣など多岐にわたる業種の企業様に参加いただきました。
参加企業の人材ニーズに合わせてConnect Jobが事前のプロモーション、スクリーニングを行うため、人事担当者の皆様は効率的に採用活動を進めることができます。
・2024年ASEAN選考会について:参加企業の業界や業種
2024年9月、インドネシアのジャカルタにてASEAN現地選考会「Connect Job ASEAN 2024 in Jakarta」を開催しました。今年は、企業3社、学生25名が参加。バンドン工科大学、インドネシア大学、ガジャマダ大学など、インドネシアでもトップレベルの大学の学生から応募がありました。
選考会には、機械メーカー、鉄鋼メーカー、IT企業にご参加いただきました。国内での人材不足が叫ばれるITエンジニアの採用だけでなく、機械電気系エンジニアや文系総合職の面接を実施いただきました。
3. 採用事例:東南アジアからの人材採用実績(エンジニア、ビジネス総合職)
東南アジアからの採用事例としては、航空・運輸業界、外食・宿泊業界、BtoBメーカー、IT系企業などの分野での新卒採用、第2新卒採用が多くございます。
IT系企業や機電系のBtoBメーカー、技術派遣業界において、実務経験と高い技術力を兼ね備えたITエンジニア、機電系のエンジニアの採用実績が多数あります。
2024年ASEAN選考会の採用実績
今回のASEAN選考会には総勢682名の方の応募がありました。選考を経て実際に採用に至った学生の事例をご紹介します。
ケース①文系職
Aさん
メーカー 文系職内定
インドネシア大学行政科学専攻、JLPT N2/日本語ビジネスレベル(日本での在住経験あり)、英語ビジネスレベル
幼少期に在住経験のある日本で就職をしたいと今回の面接会に参加。複数のインターン経験があり、中には日本人とのコミュニケーションも多くとる業務もあり、日本語でのコミュニケーション力の高さを複数企業が高く評価。
ケース②エンジニア職
Bさん
メーカー エンジニア職内定
ガジャマダ大学IT専攻、JLPT N1/日本語ビジネスレベル(日本での留学経験あり)、英語ビジネスレベル
関西での3か月間の交換留学を通じて日本の文化や暮らしに魅了され、日本語を活かして日本で働きたいという想いを持つようになり、今回の面接会に参加。在インドネシアの日系企業での勤務経験もあり、日本企業の商習慣への理解も深く、企業の評価も高かった。
4. 参加企業の声:東南アジアからの外国人エンジニア・文系職採用の魅力
実際に東南アジアからの人材を採用した企業様からは、「新たな視点や価値観がもたらされ、社内に多様性が生まれた」との声が寄せられています。
また、「日本の給与水準で働く意欲を持つ候補者が多く、質の高い採用が可能になった」といった、採用の現場でのポジティブな意見も増加しています。
下記では、実際に2024年に選考会に参加された企業様からいただいた声をご紹介いたします。
2024年ASEAN選考会 参加企業様の声
制御・計測機器メーカー
コーポレート1名、ソフトウェアエンジニア1名採用
多様な国籍の方を採用すべく、初めてインドネシアでの選考会に参加しました。
これまで東アジアの方々を採用していたため日本語力に不安がありましたが、コミュニケーション力が高く、入社後に日本語力の上達が期待できる方が多かったです。文理ともに優秀な方を採用できたので、来年も参加したいと考えています。
5. 東南アジアでの採用がもたらす企業へのメリット
日本企業にとって、東南アジアからの人材採用は、ビジネスのグローバル展開を支える有力な手段として注目されてており、実際に多くの採用メリットがあります。
現地市場に根ざした知識やスキルを持つ人材は、日本国内外でのプロジェクト推進に欠かせない存在です。加えて、コストパフォーマンスの良さや文化的適応力の高さから、日本のチームともスムーズに協働できることも魅力です。
・現地知識と市場への適応力・海外事業展開での活躍
東南アジア出身の人材は、現地の文化や市場を知識として知っているだけでなく、肌感覚として持っています。東南アジア地域へのビジネス進出を予定している企業にとっては、現地ビジネス展開をスムーズに展開する際の重要なブリッジ人材となります。
現地の消費者ニーズやビジネス習慣を理解したうえでの施策が可能になり、グローバルな競争力強化につながるでしょう。
・採用コストパフォーマンス上のメリット
外国人労働者と聞くと安価な労働力を連想される場合もありますが、国籍に関わらず、仕事内容に応じた適正な給与設定が必須となります。それを前提としたうえでも、現時点では現地の人件費が日本と比べて低いため、東南アジアから優秀なITエンジニアや総合職を比較的低コストで採用できるメリットを享受できます。
特に新卒や若手人材の採用において、コストパフォーマンスが良く、企業の人件費管理においても大きなメリットをもたらします。
・日本市場への文化的適応力の高さ
多くの東南アジア出身の人材は、日本のビジネスマナーや文化への適応力が高く、日本語を話せる人材も増加しています。これにより、日本国内のチームとの円滑なコミュニケーションが可能になり、プロジェクトの進行がスムーズになるとともに、日本市場にも即したサービス展開が期待できます。
6. 今後の展望:東南アジア地域での外国人エンジニア採用戦略
今後、東南アジアからの外国人採用はさらに拡大すると見込まれています。
特に、ITエンジニアや製造業における専門職、ホスピタリティ業界におけるサービス職など、幅広い分野での採用ニーズが高まっています。
また、日本企業がインドネシアをはじめとする東南アジアに事業を展開する際には、現地に精通した人材の存在が、事業成功の重要なカギとなるでしょう。
・日本のIT業界ではエンジニア不足が加速
日本のIT業界でのエンジニア不足が顕著である中、東南アジアからの優秀な人材はその解決策の1つと考えられます。各国の政府もIT分野の成長を支援する教育プログラムや、日系企業との提携を推進しており、今後、東南アジアからのエンジニアがさらに日本市場に流入することが期待されています。
・サービス・ホテル、ホスピタリティ業界でも注目されている外国人採用
日本の観光業が回復基調にある中で、外国人観光客への対応や多言語サービスの提供がますます重要視されています。東南アジア出身の人材は、豊かなホスピタリティ精神と語学力を活かし、宿泊施設や飲食業での顧客満足度向上に貢献しています。また、現地文化への理解が深い人材は、東南アジアからの観光客対応にも適任です。
・製造業における外国人採用
製造業界においても日本国内での人材不足が課題となっている中、東南アジアからの技術者やエンジニアが多方面で活躍しています。各国の技術教育の水準が向上していることに加え、日系メーカーとの提携を通じたスキル研修が実施されるなど、今後も技術系人材が増える見込みです。これにより、製造プロセスの効率化や技術力の向上が図られ、日本企業の競争力強化にも貢献できるでしょう。
・外国人採用後の研修や、入社サポート体制が必要
一方で、採用後のサポート体制も重要です。日本の文化や企業風土に馴染むための研修プログラムや、生活面での支援を充実させることで、採用したエンジニアが長期的に活躍できる環境を整えることが企業の課題となります。今後は、企業の採用戦略において、ASEAN地域での選考会やサポート体制を強化し、競争力のある採用活動を展開していくことが重要です。
7. まとめ:ASEAN選考会を通じた優秀な外国人ITエンジニアの発掘
東南アジア地域からの外国人採用は、技術力と文化適応力を兼ね備えた優秀な人材を確保する有効な手段です。今後も労働力不足が進む日本市場において、現地に適応力のある人材を採用することは、企業の成長を加速させるための重要なステップとなるでしょう。
ASEAN選考会は、これまでインドネシアやタイ、ベトナムなどから優秀な外国人エンジニアや、多様なスキルや視点を持つ人材の採用の場として活用いただいてきました。外国人採用をきっかけに、グローバル採用の基盤づくりができた、日本人にとっても働きやすい環境ができたという声もいただいています。
直近の採用だけでなく、長期的な事業成長を支え、採用のすそ野を広げる意味でも、ぜひASEAN選考会を活用ください。
・国内での採用活動にとどまらず、グローバル採用活動を加速したい
・優秀な人材を世界から採用したい
・技術系職種でハイレベルな人材を採用したい
という企業様は、ぜひご検討ください。
日本企業が東南アジア地域からの外国人採用を効果的に行うためには、現地の大学との連携、採用プロモーション、サポート体制の強化も欠かせません。Connect Jobでは内定後の内定者フォローや、入社サポートもご支援しておりますので、お気軽にご相談ください。
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