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外国人新卒採用は「海外在住者」も可能?メリット・採用手法・在留資格を徹底解説

  • 執筆者の写真: 莉沙(Nakagawa Risa) 中川
    莉沙(Nakagawa Risa) 中川
  • 7月26日
  • 読了時間: 10分

更新日:11月7日

外国人新卒採用は「海外在住者」も可能?メリット・採用手法・在留資格を徹底解説

近年、少子高齢化による国内の労働力不足が深刻化する中、多様なスキルを持つ外国人新卒採用は、企業の成長戦略として不可欠な要素となっています。


国内留学生採用は競争が激化しており、「現地(海外)在住の外国人材」を新卒として採用し、母集団の拡大とビジネスのグローバル化を図る企業が増えています。


本記事は、外国人新卒採用を成功させたい採用担当者様向けに、海外採用のメリット・デメリット、具体的な採用方法3選、そして必須の在留資格について網羅的に解説します。


初めての外国人採用ガイド (選考~内定編)

目次


現地在住の外国人材を新卒採用するケースが増えている


これまでの日本の企業における外国人新卒採用は、日本国内の大学や専門学校に在籍する留学生を対象とすることが一般的でした。企業側にとって、留学生は日本語能力が高く、日本の生活や文化にも慣れているため、採用後のミスマッチが少ないというメリットがあったからです。

しかし、現在、多くの企業が外国人材の採用に積極的になったことで、優秀な留学生に対する企業間の競争率が非常に高まっています

そこで近年、新たに注目されているのが、現地(海外)に在住している外国人材を新卒として採用するパターンです。



海外在住者を新卒採用する3つのメリット

海外在住者を新卒採用する3つのメリット

現地在住の外国人材を新卒として採用することは、国内の留学生採用にはない、多くの戦略的なメリットをもたらします。代表的な3つのメリットをご紹介します。


  1. 採用母集団を拡大できる

  2. 自社の採用ニーズに合った人材を獲得しやすい

  3. ビジネスのグローバル化を加速できる


採用母集団を拡大できる

日本の国内大学に在籍する留学生の数には限りがあり、優秀な人材を取り合う競争は激化しています。一方、海外の大学卒業生は、文字通り世界中にいます。


採用対象を海外在住者に広げることで、採用の母集団を大幅に拡大できます。より多くの候補者の中から募集することで、企業の求めるスキルやポテンシャルを持つ人材を発掘できる可能性が高まります。


自社の採用ニーズに合った人材を獲得しやすい

国内の留学生は、日本の就職活動のルールや慣習を熟知している一方で、競争率が高く思うように内定承諾に結び付かないことがあります。


海外採用では、現地の優秀層に直接アプローチできます。例えば、特定の言語スキル、専門知識(AI、ITなど)、現地ビジネスの知見など、自社が求める特定の能力を持つ人材を、国内市場よりも効率的に、かつ競合に先駆けて採用できる可能性が高まります。


ビジネスのグローバル化を加速できる

海外在住の新卒者は、出身国のリアルなマーケット情報、商習慣、文化的背景を深く理解しています。

こうした人材を採用することで、企業は彼らが持つ現地の知識やネットワークを活用できます。


これは、企業の海外展開の足がかりや、増加するインバウンド顧客への対応力を飛躍的に向上させることにつながるでしょう。組織に国際的な視点を取り込み、多様性のある企業文化を醸成することにも貢献します。



初めての外国人採用ガイド (選考~内定編)


海外在住者を新卒採用する3つのデメリット

海外在住者を新卒採用する3つのデメリット

海外在住者の採用はメリットが大きい反面、採用プロセスや受け入れ体制に関して、国内採用とは異なる課題も存在します。以下では代表的な3つのデメリットを紹介します。


  1. 自社だけで採用することが難しい

  2. 採用から入社までに時間がかかる

  3. 仕事や生活面のサポートが必要になる


自社だけで採用することが難しい

海外在住者の採用では、現地の大学との連携、求人媒体の選定、広報活動、応募者とのコミュニケーションなど、日本の採用活動とは異なるノウハウが必要になります。


現地での活動を自社の人事部門だけで行うのは、時間、コスト、労力の面で非常に非効率的です。そのため、多くの企業が海外採用に特化した人材紹介会社や採用代行サービス(RPO)の活用を検討することになります。専門家のサポートを得ることで、効率的かつ確実に採用活動を進めることが可能になります。



採用から入社までに時間がかかる

海外在住者の場合、採用内定から入社までの期間が、国内の新卒採用よりも長くなる傾向があります。

最大の要因は、就労のための在留資格(ビザ)の申請・取得に時間がかかることです。


内定後の書類準備や審査には数ヶ月を要する場合もあり、その期間を考慮に入れた採用スケジュールを組む必要があります。また、内定辞退のリスクを低減するためにも、ビザ申請期間中のきめ細やかなフォローアップが不可欠です。


初めての外国人採用ガイド (内定~入社編)

仕事や生活面のサポートが必要になる

初めて日本に来て働く外国人新卒者は、仕事だけでなく、日本での生活全般において大きなサポートを必要とします。


具体的には、住居の手配、役所での各種手続き(住民登録、国民健康保険など)、銀行口座の開設、日本語研修など、企業側が支援すべき範囲は多岐にわたります。こうした生活面でのサポート体制を事前にしっかりと整えておくことが、外国人人材の定着率向上早期の戦力化に直結します。


初めての外国人採用ガイド (入社~定着編)


海外在住者を新卒採用する方法3選

海外在住の優秀な新卒者を確保するためには、ターゲット層に合わせた最適な採用手法を選択することが重要です。


人材紹介会社を活用する

最も一般的かつ確実性の高い方法の一つです。海外の大学とネットワークを持つ人材紹介会社や、外国人材紹介に特化したエージェントに依頼します。


  • メリット: 募集から面接設定、内定後のビザ申請サポートまで、一連のプロセスを代行してもらえるため、採用担当者の負担を大幅に軽減できます。

  • デメリット: 採用コスト(成功報酬)が発生します。



データベースを活用する

海外の大学の卒業生や、日本での就職に関心を持つ外国人材が登録しているオンラインのデータベースや求人プラットフォームを活用する方法です。


  • メリット: 自社で直接候補者を検索・スカウトできるため、採用コストを抑えやすく、潜在的な候補者に広くアプローチできます。

  • デメリット: データベースの選定や、スカウトメールの送付・やり取りなど、自社での工数が多く発生します。


海外の大学と連携する

ターゲットとする国や地域の大学と直接連携し、学内での企業説明会や採用イベントを実施する方法です。


  • メリット: 大学からの信頼を得やすくなり、優秀な学生を安定的に採用できるパイプを構築できます。

  • デメリット: 大学との関係構築に時間と労力がかかります。また、現地での説明会実施には出張費などのコストが発生します。


初めての外国人採用ガイド (選考~内定編)


海外在住者を新卒採用する際に検討すべき在留資格

海外在住者を新卒採用する際に検討すべき在留資格

外国人を新卒で採用し、日本で就労してもらうためには、適切な在留資格(ビザ)を取得することが必須です。


技術・人文知識・国際業務

いわゆる「就労ビザ」の代表格です。日本の大学または海外の大学等で専攻した内容が、採用する企業の職務内容と関連している場合に許可されます。最も一般的な資格であり、新卒採用の多くはこの資格を申請することになります。


  • 対象となる職務例: 

ITエンジニア、経理、企画、通訳、デザイナーなど、専門的な知識・技術を必要とする業務。



高度専門職

優れた能力や経歴を持つ外国人材を優遇するための在留資格です。学歴、職歴、年収、研究実績などを点数化し、一定の点数(70点以上)を満たすことで取得できます。

在留期間が優遇され、永住権の申請要件が緩和されるなど、優遇措置が受けられます。優秀な外国人材に長く日本で働いてもらいたい場合に有効です。


特定技能

人手不足が深刻な特定の産業分野(介護、建設、宿泊、飲食料品製造など)で、即戦力となる技能を持つ外国人材が就労するための在留資格です。


学歴要件は問われず、技能試験や日本語試験に合格することが条件となります。製造業やサービス業など、現場で働く新卒者を採用する際に検討されます。



外国人の新卒採用についてよくある質問


日本の新卒採用と大きく異なる点は何ですか?

外国人新卒採用が日本の新卒採用と大きく異なるのは「就労可能な在留資格(ビザ)が必要な点」です。

内定を出しただけでは働けず、外国人材が職務内容に応じた在留資格(就労ビザ)を入社日までに必ず取得しなければなりません。企業側には、このビザ申請に必要な書類準備や申請手続きなどで手厚いサポートを行う義務が発生します。これは、国内の日本人学生を採用する際には発生しない、外国人採用特有の重要なプロセスです。


外国人が正社員で働くことは難しいですか?

外国人材が日本で正社員として働くこと自体は、決して難しくはありませんが、外国人材側と受け入れ企業側の双方に、乗り越えるべきハードルがあることは事実です。


  • 外国人材側: 就労可能な在留資格を取得するためのハードル(学歴、職務経験の関連性などの条件をクリアすること)

  • 受け入れ企業側: 日本での生活や業務面での受け入れ体制の整備、採用後のきめ細やかなフォローなどの準備


必要に応じて専門機関のサポートを受けながら進めていくとよいでしょう。


初めての外国人採用ガイド (選考~内定編)

外国人が日本で働くメリットはありますか?

外国人材にとって、日本で働くことは大きなメリットがあります。企業が採用時にこのメリットを訴求することは、優秀な人材を獲得する上で重要です。


  • キャリアアップの機会: 多くの外国人材は、日本の高度な技術、専門的なスキル、または独自のビジネスノウハウを習得し、自国やグローバル市場で活躍するための強力なキャリアパスを築きたいという動機で来日します。日本での就労は、専門性を磨く貴重な機会となります。

  • 治安の良さ: 世界的に見ても治安が良く、安全に生活できる環境は大きな魅力です。

  • 手厚い保険制度: 国民健康保険などの手厚い社会保険制度があり、安心して暮らせる環境が整っています。



まとめ

外国人新卒採用は、国内の労働力不足を補い、企業のグローバル化を推し進めるための重要な戦略です。特に、現地在住の海外大卒者を採用することで、採用の母数を大きく拡大し、自社のニーズに合った優秀な人材を確保できる可能性が高まります。


採用を成功させるためには、在留資格の知識採用から入社までのスケジュールの把握、そして生活・業務両面でのきめ細やかなサポート体制の構築が不可欠です。

海外採用に特化した人材紹介会社の活用も視野に入れ、計画的に外国人新卒採用を進めていきましょう。



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Connect Job編集部


世界中のトップクラス人材と企業を繋ぐ外国人採用のトータルサポート「Connect Job」。Connect Job編集部は外国人採用と長年向き合ってきた経験をもとに、採用に役立つ実践的なノウハウや最新動向をお届けします。

企業の採用現場でよくある課題や、採用担当者・外国人社員の声など、現場をよく知る社員が編集を担当しています。リアルな現状を知る私たちから、「プロフェッショナル」かつ「現場目線」で役立つコンテンツを発信しています。


運営会社:フォースバレー・コンシェルジュ株式会社(https://www.4th-valley.com



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