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特定技能「航空分野」とは?航空業における業務範囲や受け入れ要件、採用時の注意点を解説

  • 執筆者の写真: Hayato Kuroda
    Hayato Kuroda
  • 6月20日
  • 読了時間: 20分

更新日:9月30日


特定技能「航空分野」とは?業務範囲や受け入れ要件、採用時の注意点を解説

航空業界では、訪日外国人旅行者の増加により人材不足が深刻化しています。2028年度には約1万4,100人の人材不足が予測される中、注目されているのが特定技能「航空分野」による外国人材の受け入れです。


本記事では、特定技能航空業の基本概要から、従事可能な業務範囲、受け入れ要件、さらには採用時の注意点まで詳しく解説します。

航空分野での外国人材活用をご検討中の企業担当者の方は、ぜひご活用ください。


なお、外国人採用の流れや必要な手続きはこちらの記事でご確認いただけます。


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目次


  1. 特定技能「航空分野」の概要

特定技能「航空分野」の概要

特定技能「航空」は、航空業界での業務に従事することを目的として、外国人労働者に付与される在留資格です。ここでは、航空業界の現状や特定技能制度の活用についてご紹介します。


特定技能の対象分野や1号、2号の違いについては以下の記事をご覧ください。


航空業の現状


特定技能の対象分野に航空が含まれていることからも分かるように、航空業界では深刻な人材不足が続いています。この背景には、訪日外国人旅行者数の急激な増加があります。


日本政府観光局の発表では、2024年の訪日外国人旅行者数は約3,687万人に達したとされています。さらに政府は「2030年までに6,000万人」という目標を掲げており、航空需要の大幅な拡大が見込まれています。



現在の航空分野における人材採用の状況は厳しく、2022年度の主要職種の有効求人倍率は4.99倍となっています。具体的には、陸上荷役・運搬作業員が5.81倍、輸送用機械器具整備・修理工(自動車を除く)が2.43倍という高い数値を示しています。


また整備士の高齢化による大量退職も喫緊の課題となっており、2028年度には約1万4,100人程度の人材不足が生じると予測されます。こうした深刻な人材不足を解決するため、外国人材の受け入れ拡大が急務となっているのが現状です。



現状に対し、日本政府は特定技能制度を通して受け入れ拡大を推進しています。2023年6月の閣議決定では、特定技能2号に航空分野が追加されました。


また、2023年12月末時点で632名、2024年12月末時点で1382名が航空分野で特定技能1号人材として活躍。実際に受け入れ人数が拡大していることがわかります。




  1. 特定技能「航空分野」で従事できる業務


特定技能「航空分野」では、空港での地上支援業務と航空機整備業務の2つの区分で外国人材を受け入れることができます。それぞれの業務内容について、特定技能1号と2号の違いも含めて詳しく見ていきましょう。


空港での地上支援(空港グランドハンドリング業務)


空港での地上支援(空港グランドハンドリング業務)

空港グランドハンドリング業務は、航空機の地上走行支援や手荷物・貨物の取り扱いなど、航空機の運航を支える重要な業務です。


特定技能1号の業務内容

特定技能1号では、社内資格などを有する指導者やチームリーダーの指導・監督の下で業務に従事します。


【主な業務内容】


  • 航空機地上走行支援業務

  • 手荷物・貨物取扱業務

  • 手荷物・貨物の航空機搭降載業務

  • 航空機内外の清掃整備業務


これらの主要業務に加えて、事務作業や作業場所の整理整頓・清掃、積雪時における作業場所の除雪といった関連業務にも従事することがあります。


特定技能2号の業務内容

特定技能2号では、より責任ある立場として業務に携わります。指導者やチームリーダーとして工程を管理しながら、特定技能1号と同様の業務を行います。




航空機のメンテナンス(航空機整備業務)


航空機のメンテナンス(航空機整備業務)

航空機整備業務は、航空機の安全運航を支える機体や装備品の整備を行う専門性の高い業務です。


特定技能1号の業務内容

特定技能1号では、国家資格整備士などの指導・監督の下で、機体や装備品などの整備業務のうち基礎的な作業に従事します。簡単な点検や交換作業など、基礎的な作業が中心となります。


【主な業務内容】


  • 運航整備(空港に到着した航空機に対して、次のフライトまでの間に行う整備)

  • 機体整備(通常1~1年半ごとに実施する、約1~2週間にわたり機体の隅々まで行う整備)

  • 装備品・原動機整備(航空機から取り下ろされた脚部や動翼、飛行・操縦に用いられる計器類およびエンジンの整備)


特定技能2号の業務内容

特定技能2号では、自らの判断により機体や装備品などの専門的・技術的な整備業務を行います。特定技能1号との大きな違いは、指導・監督を受けることなく、自らの判断で専門的な整備業務を実施できる点にあります。



両区分とも、主要業務に加えて事務作業や作業場所の整理整頓・清掃、積雪時における作業場所の除雪といった関連業務も行います。



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より専門性の高い業務は在留資格「技術・人文知識・国際業務」のハイスキル外国人材を採用


より専門性の高い業務は在留資格「技術・人文知識・国際業務」のハイスキル外国人材を採用

外国人採用においては「特定技能」以外にも就労可能な在留資格があり、特に「技術・人文知識・国際業務」(通称ギジンコク)は、多くの企業の外国人採用で実際に用いられています。


以下のような職種においても、

「技術・人文知識・国際業務」を用いることで外国人材を採用できる場合があります。

航空機整備士

航空機器・部品の設計士

空港施設エンジニア

ITエンジニア/ システム開発者

データ分析・情報管理

運行管理担当者

運行支援スペシャリスト

営業職

マーケティング

物流コーディネータ

通訳・翻訳スタッフ

グローバル広報

カスタマーサービス

企画・管理

人事、経理などの

バックオフィス

また、「技術・人文知識・国際業務」は在留資格更新の制約が少ないため、外国人材を長期雇用できることが特徴です。


「技術・人文知識・国際業務」については以下の記事をご覧ください。



  1. 「航空分野」特定技能1号の資格取得方法


「航空分野」特定技能1号の資格取得方法

特定技能1号「航空分野」の在留資格を取得するには、主に2つのルートがあります。技能試験と日本語試験の両方に合格するか、または技能実習2号を良好に修了することで資格要件を満たすことができます。


【特定技能1号「航空分野」主な在留資格取得ルート】


  • 技能試験と日本語試験の両方に合格する

  • 技能実習2号を良好に修了し、特定技能へ移行する


航空分野特定技能1号評価試験に合格


最も一般的な取得方法は、航空分野特定技能1号評価試験に合格することです。この場合、技能水準と日本語能力の両方について、定められた基準をクリアする必要があります。


技能水準の要件

技能面では「航空分野特定技能1号評価試験」に合格することが求められます。この試験は、空港グランドハンドリング業務と航空機整備業務の2つの区分に分かれており、従事する業務に応じた試験を受験する必要があります。


日本語能力の要件

日本語能力については、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。航空分野での業務に必要な基本的な日本語能力が必要とされています。


  • 国際交流基金日本語基礎テストに合格

  • 日本語能力試験(N4以上)に合格

  • その他、日本語教育の参照枠におけるA2相当以上の水準と認められるもの


技能実習2号からの移行


日本で技能実習制度を通じて一定の経験を積んだ外国人には、特定技能1号へ移行する際に優遇措置が認められるケースがあります。


特に、 航空分野に従事して技能実習2号を良好に修了した者については、制度上、移行に必要な技能試験や日本語試験の一部または全部が免除されます。


ただし、この免除措置を受けるためにはいくつかの条件があります。


  • 実習を「良好に修了した」と認められること

    出勤状況、技能習得度、生活態度などを含む総合的な評価


  • 技能実習で従事していた職種・作業内容が、特定技能1号の業務区分と対応していること


  • 実習期間(たとえば技能実習1号+2号で原則 2 年 10 か月以上など)など、制度上定められた基準を満たしていること


分野やケースによって適用・非適用が異なるため、移行を検討する際は最新の情報を確認しましょう。




  1. 「航空分野」特定技能2号の資格取得方法


「航空分野」特定技能2号の資格取得方法

特定技能2号「航空分野」は、より高度な技能と実務経験を有する外国人材を対象とした在留資格です。取得には技能水準の証明に加えて、実務経験の要件も満たす必要があります。


航空分野特定技能2号評価試験に合格


特定技能2号を取得するためには、まず「航空分野特定技能2号評価試験」に合格する必要があります。この試験では、特定技能1号よりも高度な技能水準が問われ、現場での実務経験を活かしながら、指導的立場や専門的業務を担える能力が評価されます。


試験は「空港グランドハンドリング区分」と「航空機整備区分」に分かれており、それぞれの業務に応じた試験を受験する必要があります。特定技能1号と比べて、より実践的かつ専門性の高い知識・技能が求められるのが特徴です。


航空従事者技能証明を取得(航空機整備区分のみ)


なお、「航空機整備区分」に限り、国家資格である「航空従事者技能証明」を取得している場合は、評価試験の代替ルートとして認められています。航空従事者技能証明とは、航空法に基づく資格であり、航空機の整備に必要な高度な専門知識と技術を証明するものです。


対象となる技能証明の種類や要件については、法務省および国土交通省が定める運用要領に詳細が記載されています。なお、「空港グランドハンドリング区分」では、評価試験への合格が唯一の資格取得方法となっており、技能証明による代替は認められていません。


実務経験の要件


特定技能2号では、試験合格や資格取得に加えて、実務経験の要件も満たす必要があります。業務区分によって求められる実務経験の内容が異なります。


空港グランドハンドリング業務の場合

空港グランドハンドリング業務では、現場において技能者を指導しながら作業に従事した実務経験が求められます。単に作業を行うだけでなく、他の作業者への指導やチームリーダーとしての経験が重要な要件となっています。


航空機整備業務の場合

航空機整備業務では、現場において専門的な知識・技量を要する作業を実施した3年以上の実務経験が必要です。基礎的な整備作業ではなく、高度な判断力や技術力を要する専門的な整備業務の経験が求められます。


これらの実務経験要件は、特定技能2号が単に技能を有するだけでなく、実際の現場で責任ある業務を遂行できる人材であることを保証するために設けられています。企業が特定技能2号外国人を受け入れる際は、即戦力として重要な役割を担ってもらうことが期待できるでしょう。




  1. 特定技能「航空分野」の試験詳細

特定技能「航空分野」の試験詳細

特定技能「航空分野」の在留資格取得には、技能水準と日本語能力の両方を証明する必要があります。ここでは、それぞれの試験内容について詳しく解説します。


航空分野技能評価試験


航空分野の技能評価試験は、公益社団法人日本航空技術協会(JAEA)が運営しており、空港グランドハンドリングと航空機整備の2つの区分に分かれています。特定技能1号と2号では、求められる技能レベルが大きく異なるのが特徴です。


特定技能1号評価試験

特定技能1号の技能評価試験は、基礎的な業務を安全に実施できる技能レベルを確認することを目的としています。


空港グランドハンドリング区分では、社内資格などを有する指導者やチームリーダーの指導・監督の下で行う以下の業務に関する知識・技能が問われます。


航空機整備区分では、国家資格整備士などの指導・監督の下で実施する基礎的な整備作業に関する知識・技能が評価されます。


空港グランドハンドリング区分

航空機整備区分

  • 地上走行支援業務

  • 手荷物・貨物取扱業務の基礎知識

  • 安全管理に関する基本事項

  • 航空機の基本構造と取り扱い方法

  • 機体や装備品の基本的な点検方法

  • 簡単な交換作業の手順

  • 整備に使用する工具や計測器の取り扱い

  • 航空機の基本構造と安全管理


特定技能2号評価試験

特定技能2号の技能評価試験は、より高度で専門性の高い技能レベルが求められます。


空港グランドハンドリング区分では、指導者やチームリーダーとしての工程管理能力が重視されるのが特徴です。単に作業を行うだけでなく、他の作業者への指導や業務全体の管理能力が問われる内容となっています。


航空機整備区分では、自らの判断により専門的・技術的な整備業務を実施できる能力が評価されます。特定技能2号では、航空従事者技能証明による資格取得ルートも用意されており、以下の技能証明がその対象です。


  • 一等航空整備士(飛行機・回転翼航空機)

  • 二等航空整備士(飛行機・回転翼航空機)

  • 一等航空運航整備士(飛行機・回転翼航空機)

  • 二等航空運航整備士(飛行機・回転翼航空機)

  • 航空工場整備士(機体構造関係、ピストン発動機関係、タービン発動機関係、プロペラ関係、計器関係、電子装備品関係、電気装備品関係、無線通信機器関係)


日本語能力に関する試験


特定技能1号では、日本語でのコミュニケーション能力を証明するため、以下のいずれかの試験に合格する必要があります。


対象となる日本語試験


  • 国際交流基金日本語基礎テスト

  • 日本語能力試験(N4以上)

  • その他、日本語教育の参照枠におけるA2相当以上の水準と認められるもの


日本語能力試験N4レベルはどの程度の日本語力?


最も一般的な日本語能力試験N4では、日常会話レベルの日本語力が求められます。具体的には「基本的な語彙や漢字を使って書かれた身近な文章を読んで理解できる」「ややゆっくりと話される会話であれば内容がほぼ理解できる」レベルです。


航空分野では安全性が最重要であることから、作業指示の理解や緊急時の対応など、確実なコミュニケーションが不可欠です。そのため、単に試験に合格するだけでなく、実際の業務で活用できる実践的な日本語力が重要になります。


日本語能力試験(JLPT)のその他のレベルやそれぞれで従事できる仕事内容、日本語検定試験との違いなど詳細についてはこちらの記事で細かく解説しています。



公益社団法人日本航空技術協会による日本語学習サポートも活用可能


公益社団法人日本航空技術協会では、受験者向けに学習テキストやサンプル問題を提供しています。空港グランドハンドリングと航空機整備それぞれに対応した教材が用意されており、効率的な試験対策が可能です。


試験の申し込みや詳細な日程については、同協会の公式Webサイトで確認できます。試験は日本国内だけでなく、インドネシア、ネパール、フィリピン、モンゴルなどの海外でも実施されており、受験機会の拡充が図られています。




  1. 特定技能「航空分野」外国人材の受け入れ条件


特定技能「航空分野」外国人材の受け入れ条件

特定技能「航空分野」で外国人材を受け入れる企業には、他の分野とは異なる特別な条件が設けられています。航空業界の特殊性や安全性を考慮した要件について、詳しく解説します。


1. 航空分野特定技能協議会の構成員になる


特定技能「航空分野」で外国人材を受け入れる企業は、国土交通省が設置する「航空分野特定技能協議会」の構成員になることが義務付けられています。


この協議会は、特定技能外国人の適正な受け入れと保護を目的として設立されたものです。協議会では、外国人材の受け入れに関する情報共有や課題の検討、業界全体での取り組みの調整などが行われます。


構成員になるためには、適切な事業認可を受けなければいけません。


空港グランドハンドリング業務の場合

空港管理規則に基づく当該空港における営業の承認などを受けた事業者であることが条件です。


航空機整備業務の場合

航空法に基づき国土交通大臣の認定を受けた航空機整備などに係る事業場を有する事業者、またはそうした事業者から業務の委託を受ける事業者である必要があります。


2. 航空分野特定技能協議会に必要な協力をする


協議会の構成員となった企業は、協議会の活動に積極的に協力することが求められます。


【航空分野特定技能協議会の活動への協力内容の例】


  • 外国人材の受け入れ状況や就労状況に関する情報提供

  • 協議会が実施する調査や研修への参加

  • 業界全体の課題解決に向けた取り組みへの協力

  • 外国人材の適正な処遇に関する情報交換


協議会での取り決めやガイドラインは、業界全体の健全な発展と外国人材の保護を目的としているため、構成員企業はこれらを遵守する必要があります。


3. 国土交通省が牽引する調査に協力する


航空分野を所管する国土交通省は、特定技能外国人の受け入れ状況や就労環境の適正性を確認するため、必要に応じて受け入れ企業への調査や指導を実施します。


受け入れ企業は、これらの調査や指導に対して必要な協力を行うことが義務付けられています。


【国土交通省により義務付けられている調査の具体例】


  • 調査担当者への必要な資料の提供

  • 外国人材の就労状況や処遇に関する説明

  • 指導事項がある場合の改善措置の実施

  • 定期的な報告書の提出


この協力を怠ってしまうと受け入れ企業として不適切と判断される可能性があるため、十分な注意が必要です。


上記1〜3を満たす登録支援機関に支援業務を委託する


特定技能1号外国人の受け入れでは、支援計画の策定と実施が必要です。企業が登録支援機関に支援計画の実施を委託する場合、委託先の登録支援機関も上記1〜3の条件を満たしていることが要件となります。


つまり登録支援機関も航空分野特定技能協議会の構成員である必要があり、協議会への協力や国土交通省の調査への対応が求められます。これにより、外国人材への支援が適切に行われることを担保しています。



  1. 特定技能「航空分野」を持つ外国人材を採用するメリット


特定技能「航空分野」を持つ外国人材は、一定の技能試験をクリアし、日本での就労が認められた人材です。以下では、採用の主なメリットを具体的にご紹介します。


1. 即戦力として活躍できる


特定技能「航空分野」の資格を持つ外国人材は、すでに専門的な知識や実務スキル、日本語力を持つことが証明されています。即戦力採用は、教育・研修にかかるコストや時間を抑えることにつながります。


2. 慢性的な人手不足の解消


特定技能「航空分野」を持つ外国人材を採用することで、人手不足を補い、業務の安定稼働を実現できます。


また、必要な人数を確保できれば、既存スタッフの負担軽減にもつながり、職場全体の働きやすさや定着率向上も期待できます。


特に、人材流出が深刻な地方部においては、外国人材にとって魅力的な生活環境であることも多く、激しい人材獲得競争などの採用課題を解決できるでしょう。


3. 多言語・多文化対応力の強化


空港や航空関連の現場では、日々多様な国籍の航空従事者と接するため、言語や文化への柔軟な対応力が求められます。


特定技能「航空分野」を持つ外国人材は、日本語に加えて母国語や英語などのスキルを活かし、他国の航空事業者との連携などにおいて強みを発揮できます。


また、多文化の視点を持つ人材が加わることで、組織全体のダイバーシティが広がり、サービス品質の向上や職場の国際化促進にもつながるでしょう。



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  1. 特定技能「航空分野」で外国人材を受け入れる際の注意点

特定技能「航空分野」で外国人材を受け入れる際の注意点

特定技能「航空分野」で外国人材を受け入れる際には、他の分野と異なる特有の制限事項があります。適正な受け入れを行うため、以下の重要な注意点を押さえておきましょう。


直接雇用に関する規定


特定技能「航空分野」では、外国人材の雇用形態が直接雇用に限定されています。派遣や業務委託といった間接的な雇用形態は認められていません。


外国人労働者の派遣雇用については以下の記事で詳しく解説しています。


また、直接雇用により企業は外国人材の労働条件や処遇について直接的な責任を負うことになります。そのため、労働基準法をはじめとする関連法令の遵守はもちろん、日本人労働者と同等の労働条件を確保することが重要です。


認められていない関連業務


特定技能「航空分野」では、主要業務に加えて一定の関連業務に従事することは認められていますが、関連業務のみを目的とした受け入れは禁止されています。


認められている関連業務


空港グランドハンドリング業務と航空機整備業務には、以下のような関連業務が付随する場合があります。


  • 事務作業(業務報告書の作成、点検記録の整理など)

  • 作業場所の整理整頓や清掃

  • 積雪時における作業場所の除雪


これらの関連業務は主要業務と密接に関連するものであり、業務の一環として実施することは問題ありません。


注意すべき業務範囲の制限


特定技能外国人を関連業務のみを行う目的で受け入れることは認められていません。例えば、事務作業や清掃業務だけを担当させる目的での採用は禁止されています。


主要業務である空港グランドハンドリング業務または航空機整備業務です。これらの主要業務に従事することを前提として、雇用契約や業務配置を行いましょう。


関連業務はあくまでも主要業務に付随するものとして位置付けることが重要です。


また、業務内容が制度の趣旨に適合しているかについては、航空分野特定技能協議会や国土交通省による調査の対象となる可能性があります。


適正な受け入れを継続するためにも、業務範囲の管理には十分な注意を払いましょう。



  1. まとめ


特定技能「航空分野」は航空業界の深刻な人材不足解決に向けた重要な手段ですが、航空分野特定技能協議会への加入や直接雇用の義務など、安全性を重視する航空業界特有の厳格な要件が存在します。


技能実習からの移行や特定技能2号への発展により、空港グランドハンドリングや航空機整備といった専門技術分野でも安定した人材採用が可能となっており、訪日外国人旅行者の増加に対応する体制構築が実現するでしょう。


Connect Jobでは、人材紹介から定着支援まで航空分野の外国人材採用をワンストップでサポートしています。航空分野での外国人材採用をご検討の際は、お気軽にご相談ください。



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Connect Job編集部


世界中のトップクラス人材と企業を繋ぐ外国人採用のトータルサポート「Connect Job」。Connect Job編集部は外国人採用と長年向き合ってきた経験をもとに、採用に役立つ実践的なノウハウや最新動向をお届けします。

企業の採用現場でよくある課題や、採用担当者・外国人社員の声など、現場をよく知る社員が編集を担当しています。リアルな現状を知る私たちから、「プロフェッショナル」かつ「現場目線」で役立つコンテンツを発信しています。


運営会社:フォースバレー・コンシェルジュ株式会社(https://www.4th-valley.com



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